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正月十一日、鏡殺し (講談社文庫 う 23-7)

正月十一日、鏡殺し (講談社文庫 う 23-7)

正月十一日、鏡殺し (講談社文庫 う 23-7)

作家
歌野晶午
出版社
講談社
発売日
2000-01-01
ISBN
9784062647724
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正月十一日、鏡殺し (講談社文庫 う 23-7) / 感想・レビュー

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takaC

/盗聴/逃亡者 大河内清秀/猫部屋の亡者/記憶の囚人/美神崩壊/プラットホームのカオス/正月十一日、鏡殺し/解説にもあったが読み進むほど陰惨度高し。後味悪し。新装版も出てるのね。内容は同じなのだろうか。

2014/07/11

うまる

【マン読】本日は鏡殺しの日。大きな鏡餅の準備はお済みでしょうか。 ダーク寄りな短編7編。すごく驚くオチではないけど、どれも安定の質で面白かったです。好きなのは「プラットホームのカオス」と「記憶の囚人」。とくに記憶の囚人は、定型詩っぽいのを間に挟む変わった構成で、ちゃんとミステリとしてオチがついているのが巧いです。語り手によって事実がガラッと変わるのも、なるほどと思いました。表題作は、鏡開きの時期が来る度に思い出すだろうなぁ。

2023/01/11

寿々喜節句

いわゆるイヤミス。バッドエンドの短編集。大仕掛けのトリックはない。日常の中にある心の変化を描いたミステリー。のちに「葉桜の季節に――」を書く才人の才能が垣間見える。

2012/09/20

きら

名探偵は登場せず、日常ベースでおこる事件を題材としたミステリー短編集。全体的に黒い。いわゆる、人の心理というものが鍵になっている話が多いが、中でも表題作、「正月十一日、鏡殺し」のエゲつなさときたら。姑と嫁の諍いを題材にした話は世の中に数あれど、ここまで救いのない話はさすがにげんなりする。が、その「満ち溢れた悪意」こそが歌野作品の真髄だと個人的に思う。「葉桜の季節に君を想うということ」系の作品で見せる温かみとは真逆のこの一面、歌野好きならおおいに触れるべき。

2010/02/12

浅木原

7編の短編集。前半は全くパッとしないけど、後半にいくほど、のちの『ハッピーエンドにさよならを』に通じる歌野晶午のブラックなところが出てきて愉快なことに。とりわけ健気な娘のささやかな努力が全て裏目に出て最悪の結末に至る表題作の黒さは実に素敵。「プラットホームのカオス」の意地の悪さも好き。全体としてはまだ作風が固まりきっておらず、色々と試行錯誤してるという印象で、短編集としての完成度は決して高くないけれど、のちの歌野のブラックさが好きな読者としてはその萌芽が見られるという点で楽しい作品集。

2014/05/22

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