コズミック水 (講談社文庫 せ 12-4)
コズミック水 (講談社文庫 せ 12-4) / 感想・レビュー
aquamarine
おおーー!そうかーそういうことなのか。JDCメンバーが一人ずつ真相にたどり着いていく中で、片鱗すら見当もつかず途中からなんで私は全くわからないのかと哀しくなっていましたが、これはしょうがない悔しくない!でもこの力技トリックは嫌いじゃないし偏執的なアナグラムや言葉遊びは感心します。言われた通りの順番で読みましたが人物像が把握できていたのは悪くなかったです。ジョーカーもこれを読む前に読んで良かった気がします。4冊で2千頁弱。私は時間の無駄とは思わなかったし続きにも興味があるけど、人には勧めないです(笑)。
2016/07/02
さっとる◎
コズミック・ジョーカー全四冊、世間に受け入れられやすい「きれいにまとまった読みやすい小説」と対極を成すさすがの問題作読了(笑)。何でもほどほどが一番なんてのはここまで振りきれない凡人のセリフかもしれない。過剰な言葉遊び、多すぎる名探偵、増え続ける密室と死体、溢れ溢れるミステリ愛。ほどほどのものなんて1つもない流水大説はこんなにすごい。完全にこれがミステリであることに、メタミステリであることに、とらわれて視野が狭くなっていた凡人の私。常識もジャンルも先入観も、新しい世界をつくる上では不要なんじゃなかろうか。
2017/07/21
geshi
九十九十九という規格外の存在だけでも普通なら大概にしろと言いたくなるのに、過剰に積み重ねた密室と名探偵と謎の前では、これもアリになってしまっている。そして広げた風呂敷を解決という形に力技でまとめたかに思わせ、全部を破壊して「これがOKなら何でもアリ」まで広げてしまった問題作。この1作でミステリの枠をぶち破り、どこまでもジャンルを拡張させ、虚構の限界ギリギリまで受け入れられる土壌を作ってしまった功労者であり、戦犯でもあったんだなぁ。毀誉褒貶どちらにせよ最大級の言葉でしか評価できないのは確か。
2019/02/03
SOHSA
《購入本》ジョーカー清・涼、コズミック流・水の計4冊にわたる長編作品。感想はなかなかに難しい。発表当時から侃々諤々の議論を呼び起こし、賛否の嵐に見舞われたというのは十分頷ける。ミステリーとしては、正直なところ、期待はずれではあるし、そんな解決では納得できない。しかし、ミステリーというカテゴリーをはずしてみると違った景色が見えてくる。ストーリー自体というよりも、それぞれのキャラクターが際立っている。そして各キャラクターはストーリーを超越したところで自己を主張し、自立さえしている。(→)
2016/08/24
ヒロユキ
再読。久々にコズミックジョーカー通して読んだらなんだかんだとやっぱり面白かった。ナンダコレと思う部分もあるんだけど、妙に癖になってしまうんだよな。
2013/02/20
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