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密室大坂城 (講談社文庫 あ 85-1)

密室大坂城 (講談社文庫 あ 85-1)

密室大坂城 (講談社文庫 あ 85-1)

作家
安部龍太郎
出版社
講談社
発売日
2000-06-01
ISBN
9784062649230
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密室大坂城 (講談社文庫 あ 85-1) / 感想・レビュー

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シン

秀頼の生きざまが主体的に描かれた作品で、面白かったです。通常の作品では淀君が前面に押し出され、操り人形というか、木偶の坊ような秀頼という設定が多いと思います。この作品では自分の考えをしっかり持ち、時に淀君と対立しつつ、最後は母を見捨てず、豊臣家とともに最後のときを迎えました。大変印象的でした。一方淀君は豊臣家を滅ぼした張本人とこの作品でもされています。浅井家、柴田家、織田家と滅ぼされた恨みがつよかったからか、秀吉憎しとはいえ最後の自分の家だけは守りたかったからか。豊臣家だけが今はもう存在しないのは事実。

2015/01/14

おぎにゃん

凄まじい作品だった。淀殿の執念。秀頼の苦悩。そして淀殿の日記に書かれていた真相。最後の2行に託された、ささやかな夢さえも諦めざるおえなかった秀頼の思いが、胸に響いた。

2013/09/23

あさらん

豊臣秀頼が主人公。そもそも彼が主人公として描かれること自体珍しいのでは?弱々しく描かれがちの秀頼だが、この作品では秀吉の残したものや母淀殿の呪縛を離れ、自分の人生を自分で切り開きたいと願い行動しようしていて力強く爽やか。応援してあげたくなる。それと千姫との関係の描かれ方もよく、千姫を片膝に座らせお酒を飲む仲良しシーンに萌えました(笑)星新一「城のなかの人」も好きだがこの秀頼の描かれ方も好きだな。

2013/06/16

秀頼が主人公というのが新鮮。大阪の陣の話となると、家康と淀殿にスポットがあたったものが多いと思うので。もう少しいろいろなことが秀頼の想い描くように進んでいたら、もしかしたら秀頼と千姫は2人にとっての幸せな日々を送れたのだろうか。背負うものが大きければ大きいほど人生は思ったようには生きられないんだろうなあ。

2014/06/15

moopee

★★★☆☆ 秀頼主眼の豊臣家の最期。歴史は勝者のものなので敗者は愚昧に伝わりがちだけど、おそらく誰にも懊悩のドラマはあるのだろうな。

2017/01/09

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