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四谷怪談 高橋克彦版 (講談社文庫 た 43-29)

四谷怪談 高橋克彦版 (講談社文庫 た 43-29)

四谷怪談 高橋克彦版 (講談社文庫 た 43-29)

作家
高橋克彦
出版社
講談社
発売日
2000-08-01
ISBN
9784062649551
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四谷怪談 高橋克彦版 (講談社文庫 た 43-29) / 感想・レビュー

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海猫

四谷怪談は中川信夫監督「東海道四谷怪談」は観ているけれど、活字では初めて読んだ。お岩が毒薬を飲まされた上、惨殺される過程が猛烈な恐ろしさ。描写がねっとり細かく場面が長く、容姿が崩れる様が見えるようで戦慄。なんら罪咎のないお岩に対し、無慈悲すぎる伊右衛門の振舞いには、道徳心に揺さぶりをかけられる。後半は亡霊となって祟るお岩の復讐。登場人物も意外に多く、因果が絡む展開が読ませる。続々と起こる怪異の書きようが文章表現として素晴らしく、鶴屋南北の原作の良さもあるだろうが、高橋克彦の筆は冴えわたっているように思う。

2022/08/26

R子

今度舞台を観に行くのでその予習に。『東海道四谷怪談』は鶴屋南北による歌舞伎の台本(岩波文庫のは校訂版)だが、本書は高橋克彦氏が小説の形に書き直したものだ。会話文が多くて読みやすく、あらすじを掴むには最適の入門書だと思う。最後まで読むと、勧善懲悪の話としてまとまっている気がするが、伊右衛門の考え方があまりにも身勝手で怒りがおさまりません!京極夏彦氏がリメイクした『嗤う伊右衛門』も読んでみたい。

2013/11/20

quibbler1106

子供のころは夏になると映画やドラマで四谷怪談をやっていて、とにかく目の上が大きく腫れたおぞましいお岩さんの顔がやたら怖く、見ると夜も眠れなくなるのだが、それでも怖いのが好きでよく見ていた。今になって読み返してみると、怖さよりもお岩さんの悲しみ、悔しさがよくわかる。今の子供には、人に悪いことをするとこんな恐ろしい目に合うんだよ、ということを自然にわからせるようなこういう話を目にする機会がないんじゃないかと、ふと思う。

2016/12/21

らくくわ

鶴屋南北?四谷怪談も知らないし映画も知らないし、ただ予告かなんかで見たお岩の毒を飲んだ顔ぐらいなんだけど、面白かったですね、すべてがまわりまわってる。ラストが良かったな

2019/05/15

てっしー

日本の古典的怪談であり、歌舞伎の演目にもなっている題材ということで興味があり読みました。浮世絵研究の泰斗・高橋克彦が、鶴屋南北の原作に限りなく忠実に描いています。物凄いストーリー展開でした。これを歌舞伎で見たら如何に!?とりあえず伊右衛門の屑っぷりが凄まじい。この時代の「武士」ってこんな奴等ばかりだったのか?江戸時代が天下泰平な時代とはとても思えなくなりました。

2012/11/07

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