天風の彩王 上: 藤原不比等 (講談社文庫 く 1-30)
天風の彩王 上: 藤原不比等 (講談社文庫 く 1-30) / 感想・レビュー
はつばあば
歴史は好きでしたがここまで詳細な本を読むほど鎌足がすきでは無かった。がコミックでフヒトを読んで中臣の地、山科に住んでいながら中臣の鎌足・不比等のことをあまりにも知らなさ過ぎた事を反省して重吾さんのお世話になりました。史(ふひと)が後の藤原の不比等であり今も残る五摂家の創始者であること。しかも鎌足の息子か天智天皇の子か・・わからんとこがいい。色男で知恵も金も女も我身に勝る者はなし・・流石藤原家を興しただけのツワモノよ。?知者と言うべきか。何百年も昔の山科を想像するのも一興なりと。
2022/05/09
ちゃいろ子
藤原家ファンなのに未読だった不比等主役の物語。 面白かった!なぜもっと早く読まなかったのだ私。 頭脳明晰なのは当たり前、 不遇の時も勉学に励み、時を待つ。ただ待つだけでなく周囲をまぁ良く見てること。 またこの不比等さん女性も霞む美形に描かれているのがツボです。 楽しいです。 下巻楽しみ!
2024/10/06
keith
今、最も興味がある歴史上の人物藤原不比等の生涯。上巻は青年期です。
2019/06/08
TheWho
時は、7世紀後半から8世紀初頭の飛鳥時代から奈良時代に権謀術数で藤原氏に繁栄を齎した異彩の政治家である藤原不比等を語る上下巻の古代史絵巻。同じ不比等を描いた前読の馳星周「比ぶ者なき」とは違い史(不比等)の少年時代から物語は始まる。史と父鎌足との確執、出生の謎、そして壬申の乱を経て不遇の時代が綿々と語られる。そして出世の萌芽を求めつつ鏡女王から後の持統天皇の歓心を買うべく己の可能性を徐々に高めていくこととなる。上巻ではやっと任官し軽皇子擁立を決断した所で終わる。下巻の展開が楽しみです。
2024/01/30
しんすけ
藤原氏を政権の支配者に確立したと云われる藤原不比等だが、その実体は判らないところが多い。 最も8世紀以前の日本史に関しては、頼るべき資料は『日本紀』と『万葉集』だけだから判らなくても当然かもしれない。 後代の資料として『公卿補任』があるが、どこまで充てになるのか疑問がある。ところが黒岩重吾はこの『公卿補任』から不比等を鎌足の子息でなく「天智天皇の皇子」なる皇胤説を取り上げている。 鎌足も天智天皇も権謀術数をもって権力を維持したが、非人間さでは天智のほうが上であったように思える。
2020/04/07
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