死靈 1945~95 ハニヤユタカゼンシュウ03シレイ
死靈 1945~95 ハニヤユタカゼンシュウ03シレイ / 感想・レビュー
不以
青年たちが存在やら宇宙について仰々しく対話しまくる話。白痴少女な『神様』とボートをひっくり返すシーンと『神様』と月夜を行くシーンがわりと好き。延々と議論した果てのこの本の結末が恋する少女の啖呵っていうのはなんだか妙におかしかった。自分への不快感がすべての原動力っていうのは一瞬奇妙に思えたけど、たしかに満足できないから成長や変化があるのかもと思うし、そうした多少の変化も含めた自分こそが気に入らないなら黙ってるしかないのかもしれない。
2015/12/18
サラ
自分が一体何に悩んでいるのか解らなかった時に、深い闇を持ちいて、それが「自同律の不快」というものだったのだと教えてくれた本です。そのときの激しい感動は今も忘れられません。まさに暗闇でもがいていた私を救ってくれた本でした。そして同時にさらに深い闇へと私を導いてくれた本でした。イエスも釈迦も、すべては己の食べたものたちに裁かれるという話が一番好きですが、そこにカラマーゾフのイワンの叫びや、ゾシマが腐っていくことが深く根っこでつながっているように思います。ただひたすら、埴谷さん、ありがとうございますと言いたいで
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