食べてこそわかるイタリア (講談社文庫 う 43-2)
食べてこそわかるイタリア (講談社文庫 う 43-2) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
内田洋子さんの本はこれで16冊目(幸いなことにまだまだたくさんある)だが、今回のこれは(夫のシルヴェリオさんとの共著ということはあるにしても)今までに読んだものとは趣きが違う。私がこの人のイタリアに関するエッセイを好んで読むのは、それがエッセイでありながら、そこに独特のしみじみとした小説空間のようなものがあるからだ。時にはある種の哀しみさえ漂っている。それがここにはないのだ。雑誌の連載であったこともあるだろう。網羅的過ぎて、なにもかもがテンコ盛り。そこに抒情の介在する余地がないのである。
2020/02/22
わっぱっぱ
いくらお金をかけようと到底真似のできない贅沢な食の旅である。豊富な人脈と洗練された舌、あくなき好奇心、食材との出逢いの幸運、何よりこの素晴らしい食文化を支えている人々の多くが老人であること。本書は01年刊行なので、あるいはもう消えてしまった味もあるのではないだろうか。想像力と知識をあらん限りに注入して脳内で味わうイタリアの味は、次第に記憶の中にあるイタリアの景色とか匂いとか、笑顔や思い出を呼び起こした。料理を通して人を、国を食べているような、豊かな読み心地だった。
2017/12/18
鰍メバル
よく食べてよく飲んでるなあ。イタリアは南北に細長い国。各地方にそれぞれ特色のある料理がある印象。いくつも料理の名前が出てきてはどんな香りでどんな料理なのかなと想像が膨らむ。著者を含めてお仲間の方はかなり上流の部類の方々なのかと思われ、普通にイタリアを旅して食べられるものばかりなのか。どうなんだろう。
2020/10/30
ヨハネス
語り手が誰なのか(内田さんなのか夫のピズさんなのか第三者なのか)わからないけど、とにかくよく食べ、そのたびテンション上がりっぱなし。読んでるこちらも上がりっぱなし。簡単にレシピが書かれたものは全部試したくなります。ちょうど使いかけのトマトソースの瓶があるし、安売りでつい買ってしまった白インゲン水煮。合わせてちょっと煮込めば絶品、になるはず・・・やはり現地で食べたいな。カスタニャッチオ、マリトッツォ、フォンドゥータ、クルミーロ・・・知らない料理やパンの名前がどんどん出てきて知識欲をこれでもかと刺激されました
2013/10/16
Yukiosson
12ヶ月ごと、食材ごとにそれぞれのエピソードが食べ物や飲み物を中心に展開される話したち こんなにいふつーにありふれているの? 行って食べてカンジテ試してみたい ナカタナカタナカター
2023/02/12
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