ショートショートの広場 13 (講談社文庫 あ 4-28)
ショートショートの広場 13 (講談社文庫 あ 4-28) / 感想・レビュー
good speed
小説現代ショートショート・コンテスト(1999年)入選作63編と選評が収録されています。例えるなら、サッカーの試合で、ゴール前でこねくりまわして結局シュートを打てない、決定的なシュートがホームランといった感じの作品が多かったです。星さんが口をすっぱくして「作品を誰かに読んでもらえ」と言っていたのを思い出しました。「蘇生」、「前科八犯」が好きです。
2015/06/05
MIKETOM
おおっと!ビックリしてしまったことが一つ。「どうして犬は」という作品は道尾秀介『片目の猿』という長編ミステリーの冒頭部分と全く同じだった(主人公の性別は違うけど)。盗作か!?と思ったけど、作者名をみると多田秀介となっていた。秀介つながりで同一人物か?この間の明野照葉もそうだけど、このシリーズからプロの作家が出るのは嬉しいし、それを発見した時の快感はなかなかのものだね(^^)v 全体的にレベルは高かった。「轍」「妻の話」「弔問屋」「貯金箱」「寒い病室」「因縁」「テスト・マシン」他、なかなかの力作ぞろい。
2019/03/09
新天地
寝る前のお楽しみとはこのシリーズのこと。本編と選評を読んで自分と阿刀田先生の評価を比べると自分の方が辛口の評価をしていた。阿刀田先生の方がダジャレとか落語的なオチが好みらしい。一番好きな話は圧倒的な印象を残した、シュールで不可解なきつく抱きしめる話「なかみがでちゃう」。本当にこの奇妙さは何だったのか?二番目に寓話として素晴らしい。さらには個人的には言論の自由を勝ち取る動きにも見えた「何か」。三番目に「弔問屋」でこれは阿刀田先生が描きそうな話。
2018/05/11
ひょろ
お気に入りを列挙 「弔問屋」「クリスマスの十ヵ月前」「ミカエルの卒業試験」「愛の行方」「どうして犬は」「どなたか」「やさしい雪に」「危険がいっぱい」
2017/09/30
Tetchy
ショートショート=小噺という図式が定着しつつあり、一発ネタ的ギャグを呈する諸作が今回も見受けられた(大体それらに限って途中でオチが解るのだが)。しかし、今回は何かと作者の意図が解らない物も多く、何度も何度も読み返すこと頻りであった。特に「学級委員」、「アルマゲドン」、「御御御付」、「たまご」はその最たるもの(特に「御御御付」は何故この題名なのかも解らない)。個人的なベストは「どう見える?」、「なかみがでちゃう」、「どうして犬は」、「妻の話」の4作。
2009/05/29
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