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燻り (講談社文庫 く 26-4)

燻り (講談社文庫 く 26-4)

燻り (講談社文庫 く 26-4)

作家
黒川博行
出版社
講談社
発売日
2002-04-01
ISBN
9784062734158
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燻り (講談社文庫 く 26-4) / 感想・レビュー

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mr.lupin

黒川博行さんの著書六冊目読了。関西のアンダーグランドな世界の9編からなる短編集。騙し騙され、一攫千金を狙って燻り続ける男達。まぁいろんな男達女達がいるもので黒川さんならではの関西弁全開での筆力で楽しむことができた。☆☆☆★★

2019/07/11

keiトモニ

解説に“博打場で賭けに参加するだけの資金も度胸もなく勝ち馬の後ろでくすぶっている甲斐性の無い人物を燻りという”☚職場で、金も根性もなく同僚の出世を羨んでいる私も燻りかい!「錆」の登場人物籠谷教諭に田中刑事が“初めまして、わし府警の田中と言います…田中さん、どうも1学期はようなかったですね…先生、わしは父兄やない、大阪府警ですねん…”☜おっ出ました!籠谷教諭宅“11時半、鼾が聞こえ始めた…由美子は大口を開け…大きな頭、逞しい胸・二の腕・太腿…とつくづく…”←籠谷先生は籠池理事長か!諄子夫人の寝姿もそうなの?

2017/10/28

キムチ

「燻」とは巧いネーミング。確かに大阪近辺に燻って小市民に紛れ込んで塵芥と言われてもしゃーないような男女がうだうだ。若い頃、黒岩さんの短編に酔いしれて味わったあれとは一線を画す。何故か臭みがない、じゅうじゅう脂身もない、ギトギトがないのは何故?昭和が終わり平成の臭いってこんなものだろうか。住宅街が広がり、一見おしゃれな繁華街がどこいらに広がっている大阪近辺、詐欺罪、ひったくり日本一のエリア。黒川氏は今疾走している。橋本、松井体制下の世間を脂が乗った男が描いた短編集はさらっと読めて小腹を満たしてくれる。

2014/09/08

きるきる

長編小説からこぼれた、映画でいうところの開始3分で死ぬような登場人物たちのお話。戦争だったら、突撃号令が出る前に緊張でひとり突っ走って飛び出して、敵にハチの巣にされるような兵士の話。私のことです。なので、あまりに身にしみて読んでいられませんでした。

2012/02/28

kishikan

極道、アウトサイダー、そしてハードボイルド(それも関西の)を書かせたら黒川の右に出る者はいないだろう。そんな黒川による9編の短編集。したがって、小気味良いほど展開が早く、スラスラスラと読めてしまうのだ。でも僕はねちっこく、くどい位じわりじわりと、周りから責めていくようなタイプの長編ものの方が黒川に関しては好きだ。

2010/07/21

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