複製症候群 (講談社文庫 に 24-9)
複製症候群 (講談社文庫 に 24-9) / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
触れるとコピーができてしまう壁に閉じ込められた中でおこる殺人事件。流石のSF設定で面白かった。
2016/06/27
あも
西澤氏十八番のSF融合ミステリ。高1の下石くん。友人数名と先生の家に向かう途中、巨大なストロー上の謎物体が空から降ってきて内部に閉じ込められる。そのストローに生物が触れると記憶まで同一の"コピー"が生まれてしまう。どうやらこれは世界的な現象のようであるが…彼らのいるストロー内部で刺殺体が発見され、次第に内部は血生臭い事になっていく。キャラは立ってて楽しい。設定もキッチリ活かしているが、どうしても「七回死んだ男」レベルを期待してしまうせいか展開やミステリ部分はそれほど…。余談だが、ノベルス版の表紙がグロい。
2017/05/18
ヒロユキ
壁の中が凄まじく極限状態。怒濤の展開で存分に楽しませてもらいました。ある意味恋愛小説なんだけど、恋心が絡んでるとは思えないほどにどす黒すぎて笑えてきます。西澤さんか人間が書けていないとか冗談でしょ、むしろ書きすぎてるぐらいだと思います。
2012/08/01
ミーホ
西澤作品に出てくる謎の装置(または、シチュエーション)がたまらなく好きなんだと再認識。あくまでも私の個人的イメージだけど、本作の『ストロー』は壮大で華やかで実物が見れるもんなら見てみたい。あっ!Σ(・ω・ノ)ノオーロラ!?この不思議な物体が一体何だったのかが謎のままなで残念。でも、『触れるとコピー』に関する精神的密室及び様々な縛りの中、バッサバッサ殺人が起きるのは安定の西澤節であった。満足。相変わらず変な名前の登場人物達の中で、ピリオドとダッシュってかわいい(*´ェ`*)ラストが投げやりだったけどいいや。
2014/07/17
しろ
☆8 不条理SFミステリという枠を超えて面白い。触れると複製ができてしまう謎の壁に囲まれるという極限状態での殺人事件。自分が何人もできてしまうとか、実はとても恐ろしく、正気を保つのが難しいということがよく分かる。殺人事件とかほとんど関係なくだんだんと狂っていく様は説得力があり、心情とか言動とかよく描かれていると思う。それにしても主人公が救われないなぁ…。というか誰も?命の重さとかすら混乱していって、理性なんて吹っ飛んでいくことすら自然にみえた。流石としか言いようのない名作。
2013/01/23
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