KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

ウロボロスの偽書 下 講談社文庫 た 27-3

ウロボロスの偽書 下 講談社文庫 た 27-3

ウロボロスの偽書 下 講談社文庫 た 27-3

作家
竹本健治
出版社
講談社
発売日
2002-06-01
ISBN
9784062734592
amazonで購入する

ウロボロスの偽書 下 講談社文庫 た 27-3 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

空猫

一つ謎を解決すると新たに謎が発生する学術研究的展開を持ち込む意図もあるらしい。単純深化するタイプの研究ではなく,幾何学や物理学が宇宙や素粒子のように極端な大きさを扱うようになると,それまで当然と思われていた前提・仮定が特定の環境でしか通用しないと判明して再検討していかなければならなくなる,そんな感じ。ただ,ウロボロス=自分の尻尾をくわえて輪になっているのはむしろ循環論法のようなイメージだけれど。とにかく解決のないミステリと予告され案の定解決しないし続編まであるのに,ここまででも面白いと思えたのが不思議。

2017/10/31

ヒロユキ

…ありゃりゃ…全然違うけど「ハイスクール奇面組」のラストシーンを思い出しました…(苦笑)

2013/12/31

TUGUMI

下巻。登場人物の多さ、複雑怪奇に繋がる人間関係、錯綜する現実と小説世界、時々さしはさまれるユーモアなど、とても「密度」が濃い小説だった。読者への忠告状にあった通り、なるほど本格ミステリーからは大きく外れているが、「小説のあり方」「認識の問題」を問うラストは有無を言わさぬ出来であるし、凄まじいまでにスピーディーな話の展開に頭が追い付かなかった。過度なメタフィクショナルのせいで釈然としないところもあったが、結構楽しめたと思う。余談だが殺人鬼="作者"とすると、あれだけ官能的な殺人シーンを描く作者ヤバすぎでは。

2018/07/07

シアン

(図書館本)読者への挑戦状ならぬ、読者への忠告状がある。忠告されずともたぶん皆薄々気付いているはず。普通の推理小説ではないことを。ある意味で新しく、ある意味で冒険的。好き嫌いは分かれるだろうが、現実と虚構の狭間でたゆたう感覚を味わいたい人にはいいかもしれない。

2015/06/26

TKK

「いっさいのミステリ的カタルシスを求めてはならない」途中現れる忠告文がこの作品の全て。読み進むに従い謎が謎を呼び絡み合い、脳髄が麻痺してくる感覚。実在するミステリ作家たちがわちゃわちゃしてるのがけっこう楽しい。特に若かりし綾辻先生。再読ですがかなり忘れていて、これもシャム双生児がらみの作品だったと思い出したのが収穫。

2016/07/02

感想・レビューをもっと見る