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ハサミ男 (講談社文庫 し 68-1)

ハサミ男 (講談社文庫 し 68-1)

ハサミ男 (講談社文庫 し 68-1)

作家
殊能将之
出版社
講談社
発売日
2002-08-09
ISBN
9784062735223
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ハサミ男 (講談社文庫 し 68-1) / 感想・レビュー

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W-G

再読したくなったので。そういえば映画化はどういう風になっているのか…。これはもう新本格のスタンダードの一冊といって良い作品。実は個人的には『美濃牛』の方が好きだったりするものの、細かい部分までの纏まりやトリックの破壊力はやはりこちらが上。これまでに、もうたくさんの亜種が産まれているので、人によっては当時の読者のようなぶっ飛びは味わえないかもしれない。しかし、破壊力を極限まで高めるための細かい工夫を入れつつ、わかりやすい文章で読書ビギナーにまで丁寧に門戸を開いている感じがあって、そこがまた良いところと思う。

2018/05/15

Tetchy

実にミステリの定型を裏切った物語だ。探偵役が連続殺人鬼であり、しかも真犯人は…おっと危ない。結末もいわゆる大団円ながらも歪んでいる。タイトルも含め、企みに満ちた作品だ。それだけにあのサプライズでは一点だけ不満が残る。詳しくは書けないが、一人称叙述での自己描写と三人称叙述での描写の違いは他人がそう思っていなくても自分では気になっているということなのだろうか(あ~、もどかしい書き方だ!)?しかし半ば使い古されたシリアルキラー、サイコパス物をこんな風に料理するとは実に面白い。個人的には洋楽ネタがツボだった。

2013/03/01

サム・ミイラ

このところこういう作品を続けて読んだせいか、疑い深くなったようで一番の謎は半ばで分かってしまった。というかそう信じて読む事にした。書き出しにおける「わたし」の違和感からタイトルの付け方に至るまで、いやよく出来ている。途中「あれ違うのかな?」となったが信じ続けて良かった。そうなると犯人もだいたい目星はつくがこの展開はやめて欲しかった。登場人物の誰かを犯人にしなければ落ち着かないとばかりのハリウッドのB級映画的な流れは残念。刑事たちが言う通り偶然も大きすぎた。多重人格の描き方も秀逸なだけに非常に惜しい。

2016/01/07

33 kouch

予測のセンスがない自分はいつも最後に裏切られ、お陰様でミステリーが楽しめる。今回も結末が意外過ぎてまたいいお客さんになってしまった。 "自問自答する何者か"と"現実世界"が交互に展開される。死にたいと思って死にきれない異常性が最後まで頭から離れない。爽快感はないけど予測出来ない展開はやはり面白かった。

2023/02/15

しんごろ

あまりミステリーは読まないんですけど、面白かったですね。読んでて、あれ?というか、違和感を感じるのが多々あり、自分がこいつだと思った犯人とは違いましたが、一部分は正解かと勝手に自己満足(これ以上、書くとネタバレになるし…)。ラストシーンで、なるほど、そんな伏線があったのねとすごく納得!終盤あたりの途中、こんがらがったのもあったんですが、それでも良質なミステリー物を読んだ気持ちになりました。

2018/04/26

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