僕の昭和歌謡曲史 (講談社文庫 い 52-12)
僕の昭和歌謡曲史 (講談社文庫 い 52-12) / 感想・レビュー
kinkin
昭和に流行した48曲の歌謡曲を著者の青春時代とともに綴られたエッセイ集。現在歌謡曲というジャンルはほぼ休眠状態だ。(休眠というのはいずれまた流行するかもしれないので)昭和という時代、世相に合わせた曲も多かったし逆にヒットした曲が世相の一部になることもあったなーと読みながら感じた。著者の体験がすこし自虐的に書かれているのも面白い。なかでも初めて入ったストリップ劇場でストリッパーが麻丘めぐみの「私の彼は左きき」に合わせて踊る、見せる話がよかった。登場する曲を聴きながら読むのもいいかもしれない^^
2017/04/26
kinupon
ここにある曲全部聞きました。懐かしいな・・・。でもマニアのためのボーナストラックは知っている人はいっているけど、全く聞いたことのない人の方が多いかも知れません。
2015/09/04
ホークス
オタク的拘りとソフトな語りで昭和の歌謡曲を解説(1961年「上を向いて歩こう」以降)。坂本九の明るい声、由紀さおりの艶っぽい声、南沙織の爽やかな声を思い出す。青春歌謡、ムード歌謡などの呼び名も懐かしい。「歌謡曲界」と「ニューミュージック界」の分離と混交は、私も1975年頃に意識した。硬そうだった旧制度が崩れ、親分子分や徒弟制は色褪せて見えた。就職後に「新人類」と呼ばれて世の中は旧態依然だと思い知るのだが。本書はヘタレな著者がモテ男を目指す青春グラフィティでもある。赤面エピソードや時代錯誤な思い出もたっぷり
2019/03/24
koji
私は、著者の少し下の世代で昭和歌謡曲マニアですが、同じ趣味の大学時代の友人が最近貸してくれたのが本書(初出は20年前)でした。昭和36年から昭和64年まで115曲紹介されていますが、泉麻人さんの各々の曲に纏わる自虐的な本人エピソードが抱腹絶倒ものです。ただ「タモリ倶楽部」の「淫靡感」を好む人が泣いて喜ぶエピソード(特に「夜明けのスキャット」、「わたしの彼は左きき」、「サンタモニカの風」の項)の好き嫌いで評価が分かれるかもしれません。唯一つ言えるのは、本書は時代の気分を忠実に描いた見事な世相史ということです
2019/10/03
カタコッタ
わたし自身はドンピシャなのですが、年齢によっては知らない曲もあるかも知れません。僕の、とタイトルにもある通り、著者の好みの曲にまつわるエッセイです。もう書き足りない曲ありありといった感じがして昭和は本当に名曲があったなと感じた次第です。大好きな荒木一郎を『炭酸のヌケたロケンローラー』と評しているあたり、大笑いしました。作詞家と作曲家がいて(今もいますが)作り出す曲はTVやラジオ、有線などで知ったのです。あと、レコード店でのデートなどで。懐かしい、というより私には昭和歌謡しか理解出来なくなりつつあるのです。
2021/01/07
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