奴の小万と呼ばれた女 (講談社文庫 ま 41-2)
奴の小万と呼ばれた女 (講談社文庫 ま 41-2) / 感想・レビュー
優希
格好良かったです。200年前にこんな女性がいたとは信じられません。体も大きく、愛する人を守ろうとする姿はロックとしか言えませんね。
2021/10/26
onasu
江戸も中期の大坂に、こんな女傑がいたとは、いいネタが拾えました。その女人とは、炭と薬種を扱う大坂でも大所の商家木津屋の娘お雪。身の丈6尺近くという大女で、喧嘩沙汰の逸話も喧しく「奴の小万」として歌舞伎の題材にも。 女には窮屈な時代にあって、家族には迷惑な話しだが、常識に捕らわれず奔放に振る舞うも、男子が短命な家系で一時は女主ともなるが、独り身での出産(死産)を機に後釜を据えるや隠居の身に。 木村蒹葭堂夫妻とも親交が深かったというのも拾いもので、食い足りないところもあったが、読みたい箇所が増えました。
2019/08/28
ともゆき
もっと痛快な話かと思ったけど…。でも、これはこれでよい、かな。
2015/03/03
新地学@児童書病発動中
まっとうな世間様と戦いづつけたまっとうでない女性の物語。文章もプロットも絶品。
2010/05/06
Mimi Ichinohe
文化のころ(1800年代初め)の大阪の大店の娘の一生を、物語の中の物語として読む構成。お金持ちで、美人で、背が高くて、健康で、柔道をたしなみ、頭もよくて、気風もいい、世間様と戦う一人の女。歴史には詳しくないからわからないけど、それでも時代錯誤を感じさせない。やくざな人たち相手にも、商売相手の大人相手にもひるまないのはかっこいい。けれども、すべてのことは時の流れに風化するという諸行無常観に少し寂しさを感じます。
2017/04/29
感想・レビューをもっと見る