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QED ベイカー街の問題 (講談社文庫 た 88-3)

QED ベイカー街の問題 (講談社文庫 た 88-3)

QED ベイカー街の問題 (講談社文庫 た 88-3)

作家
高田崇史
出版社
講談社
発売日
2003-09-12
ISBN
9784062738446
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QED ベイカー街の問題 (講談社文庫 た 88-3) / 感想・レビュー

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W-G

題材がガラリと変わったためか、読み口も少しライトになった印象。先の二作では、いかにも学術的なテーマで、蘊蓄もそれっぽい調子で進められたが、今回は小説の愛好家(そういってしまうとシャーロキアンからは反発があるだろうが)がマニアックな盛り上がりをするだけなので、お勉強感があまりない。その分、ホームズ生還に関するタタルの論も、あまり目新しくならず、既出のものであるのが私にもわかるレベル。また、事件解決のプロセスが妙にせわしなく、奈々の一言で一瞬のうちにすべてを悟るシーンは説得力に欠けて違和感がある。

2021/09/19

セウテス

QEDシリーズ第3弾。歴史の謎を考察する事で、現在に起こる事件を推理するスタイルのミステリ。今回は、シャーロック・ホームズの謎という事で、シリーズとしては異質な物語であろう。ホームズの謎は、ホームズ全作品を読んだ上でも驚かされる程面白い。こうした謎だけでも、議論が盛り上がるのは頷ける所だが、コナン・ドイル氏が慕われていない様な話は正直びっくりだ。作品は本になってしまえば読者の物だろうが、作者としてはどんな気持ちなのだろうか。謎学ミステリとしては反論が幾らでも出てきそうで心配だが、タタルに興味が湧いてきた。

2019/06/03

chantal(シャンタール)

【愛のQED】実はホームズ本は一冊しか読んだことがない。でもNHKのドラマは見てたし、コナンくんのおかげで、有名な話はけっこう知ってたりする。そんな素人の私だから「ほ〜」とか「へぇ〜」とか言いながら、驚きつつ楽しく読めた。きっと実際にも、こんな「シャーロキアン」な人たちがいるんだろうなあ。私にとってはただの小説の中の人物でしかないけど、好きな人にとっては実在するアイドルみたいなんだろうなあ。ここまで好きになれたら楽しいよね。そして今回は「殺人事件は置いといて」とはならず、事件解決も読み応えあった。

2021/01/18

nobby

歴史上の不思議を解いてきたシリーズ。まさかの創作作品の謎の解明にびっくり!?シャーロック・ホームズは子供の頃読んだり、映画で見たり、登場した作品やエピソードは何となく覚えてて楽しめた。結構生々しく続けて起きてる殺人は、いつもながら予想の範疇。タタルさんの語るホームズ仮説の証明の様子はなかなか引き込まれ読んだ。結局、原作者の手のひらの上で転がされているだけなんだけど…ドラマ『シャーロック』見てみるかな。

2014/10/21

えみ

またひとつ大きな事件を解決して、またひとつこの世に決着のつかないミステリを生み出した。今回はなんとシャーロック・ホームズ!前2作が日本古典・歴史ミステリだった為、かなり異色に映った。ホームズの秘密、偽りの真実、探偵の役割…当たり前にあるものを正しいと何を根拠に信じてきたのだろう?QEDシリーズを読むと必ず自分に問いかけてしまう。別の視点から見た風景は、もしかしたら誰も見たことのない景色なのかもしれない。解釈ひとつでミステリは深まる。シャーロキアン殺人事件に新たな解釈で挑むのはお馴染みの桑原崇と棚旗奈々だ。

2022/02/12

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