まどろむ夜のUFO (講談社文庫 か 88-1)
まどろむ夜のUFO (講談社文庫 か 88-1) / 感想・レビュー
naoっぴ
昔こういう雰囲気の物語よく読んだなとなんとなく懐かしくなりながら読んでいました。何を目的とするわけでもなく、信念もなく、ふわふわと行き当たりばったりに流れていく人たち。なんだか変わった人がいて変わった日常に迷い込んで、ファンタジーのような生活感のなさだとか、雰囲気で流れていく感じがスタイリッシュかも?なんて思っていた頃もそういえばあったなぁ。今読むと、あんたたちちゃんと地に足つけて働きなさいって言いたくなります笑
2022/10/27
ピース
角田光代さんの初期の作品。何か大きな出来事も波もなく、話のオチもない。こういう話は自分からいろんな想像をしたり話を膨らましていかないと楽しめないのかもしれない。ただそのまま読んでも何もないから…
2020/08/03
kera1019
角田さんの初期の短編集というコトで「角田光代ワールド」も弱いし読みにくいトコロもありましたが、「もう一つの扉」なんかゾクッと身が竦むような怖さにその片鱗を感じました。
2014/11/12
エドワード
角田光代さんの代表作は既婚女性が主人公だが、初期作品は独身女性の物語が多い。幼い頃にUFOを見た神秘体験を引きずる弟を持つ大学生の姉、不思議なルームメイトに悩まされる派遣社員。彼女たちは身軽だ。根無し草と言ってもいい。物語がどこへ向かうのか予測がつかない、ミステリー電車?作品。ひとつの文章が長い特徴が顕著に見られ、面白いけど読みにくく、評価が分かれるところだ。いつも読後に「テーマは何だ?」と感じる。後の作品で<家族の絆><女性同志の共感>などの確としたテーマが生まれるサナギ的な段階なんだろうね。
2015/02/26
なつ
なんだかファンタジー色の強い短編集。だけれど「心理的な『住所不定無職』」という解説で、何となくしっくりきたような感じもする。「あっち側」と「こっち側」が混沌として息ずいている世界観。オチもないし、読み終わってみれば煙に巻かれたような気がしないでもない。でも、嫌な読後感は残らなかった。
2016/02/17
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