新装版 播磨灘物語(2) (講談社文庫 し 1-27)
新装版 播磨灘物語(2) (講談社文庫 し 1-27) / 感想・レビュー
むーちゃん
半兵衛、官兵衛揃い踏み。いよいよこれから官兵衛に試練が。
2017/08/08
やま
播磨灘物語(2)「新装版」2004.01発行。字の大きさは…小(字の大きさは、中であるが字が薄いのて小) 此度は、天正3年(1575年)播磨の小寺家の筆頭家老・黒田官兵衛は、時代の趨勢を読み、織田信長に会うため岐阜に向かって行くところから、天正6年(1578年)10月、信長旗下の摂津の大名荒木村重が謀反を起こし信長が自ら討伐に向うまでです。 羽柴秀吉(豊臣秀吉)の軍師・竹中半兵衛と共に黒田官兵衛は、播磨攻めで一緒に秀吉に対して献策をする。竹中と黒田の両軍師をのちに両兵衛といわれる。→
2020/05/24
mura_ユル活動
司馬さんのまとめ方からすれば、旧体制と新体制(新しい秩序)との対比。旧体制では淘汰作用が行われない点で多少の批判はあるのだろう。秀吉は姫路城に。播磨有力大名三木城の別所氏は毛利側についた。周囲は生き残りのため毛利家と天秤にかけるも、織田信長の嫌悪感から毛利家に。官兵衛と同じ自分の利を求めない竹中半兵衛が現れる。信長は人本位で実力主義。それまでの地位・身分・家系等は問わない。織田側の上月城が落ち、毛利側の宇喜多直家の寝返り、織田軍の荒木摂津守村重が毛利に内通容疑。「私情を殺せば物事はよく見えてくる」。次巻へ
2020/01/12
yoshida
官兵衛と秀吉の出会い、三木城攻めを経て荒木村重の謀反まで。官兵衛にとって、播磨の地侍調略失敗は初の挫折であったろう。次の挫折は荒木村重の虜囚となったことか。播磨では地縁血縁が強かった。また、氏素性を重んじる意識も強い。尾張や美濃の下剋上の地から見れば、意外であったろう。結果、官兵衛は播磨地侍の糾合に失敗。播磨の地侍は別所氏を旗頭として本願寺と毛利に付く。所謂、三木の干殺しも秀吉の軍勢が籠城する播磨衆とほぼ同数であり力攻めが出来なかったことによる。竹中半兵衛も登場。両兵衛が同時期に活躍した稀有な時間だった。
2021/06/26
びす男
黒田官兵衛が少しずつ織田勢力の中で存在感を示しはじめる二巻目。さすが司馬遼太郎というべきか、ふたつの主君があるという官兵衛の複雑な事情を単純化しすぎることなく、読みやすく書いている。秀吉が嫉妬を覚えるほどの才能を備えた官兵衛と竹中半兵衛のコンビが出す雰囲気も晴れやかで、読んでいて心地よい。さて、調略と策謀が渦巻く戦国時代を、彼はどう渡り歩いて行くのか。少しずつ天下への気持ちも心に芽生えてきたようだけれど。
2015/06/26
感想・レビューをもっと見る