eの悲劇 (講談社文庫 こ 49-5)
eの悲劇 (講談社文庫 こ 49-5) / 感想・レビュー
ちばと~る
テレビでよく経済系のコメンテーターとしてお見かけする幸田真音先生のビジネス短編連作集。外資系投資会社の敏腕トレーダーだった篠山は部活の失敗の責任を被って夜勤のガードマンに。経済戦争の敗者の視点から描かれる世相や人情にけっこう泣かされる〜。面白いよコレ。ちょっと小説としてこなれてない感じもイイかもねw続きも期待大!!
2013/10/05
Walhalla
連作短編集でした。幸田真音さんの作品と言えば、米国系銀行や証券会社でディーラーとして活躍する女性が主人公として登場するイメージが強いですが、今回は、IT革命の裏と表を描いた作品でした。15年前の作品なので、Y2K問題などはずいぶん古い言葉にも感じますが、全体的には幸田真音さんらしい、優しさを感じる作品でした。読む順番が逆になってしまいましたが、主人公の篠山孝男は、後の同氏の作品の「コイン・トス」で再び登場しますね。こういう繋がりを発見できると、とても嬉しいです。
2016/03/25
tolucky1962
日曜朝の番組によくコメンテータとして出演されている幸田さん。この人の本をはじめて読んだデビュー作ヘッジ・ファンド以来、また読みたいと思う作家のひとり。実際に金融市場で働いた経験のある著者だからこその迫力を感じる。この本はITバブルといわれたころの1999~2001年に書かれた短編を1冊にまとめたもの。有能なのに証券会社をやめ疲れ切り、今はガードマンの主人公が出くわす4つの物語。損得激しく化かしだまされる世界のやり取りと挙句家族をも失った男の鋭さと優しさ。
2016/06/06
kuroko
訳あり元証券マン。現在は警備員の仕事。興味深く読めたけどちょっと薄かった。「2000年の信号」が好み。田原さんの秘密に気づいたってあったけど詳細がなかったのでなんのことやら???だった。
2015/05/29
ポケット
証券会社を辞めた男が再就職の警備員となって遭遇した様々な人間模様・・・ITという言葉に反応して読み始めました 短編集になっていますが 最後には主人公が証券会社を辞めた理由がわかりました 私は興味を持って読めました
2012/10/19
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