カレイドスコープ島: 〈あかずの扉〉研究会竹取島へ (講談社文庫 き 48-2)
カレイドスコープ島: 〈あかずの扉〉研究会竹取島へ (講談社文庫 き 48-2) / 感想・レビュー
W-G
個人的にシリーズの中で一番好きな作品。メンバーそれぞれ見せ場があり、ライトな語り口ながらも島の因習を上手く盛り込んでいて飽きずに読める。前作では道化に等しかった鳴海も面目躍如。色々なところで細かい引っかけが用意されており、多少読みやすくなった解決編も楽しめる。前作よりも犯人にインパクトもある。刊行当初は、携帯電話やPHSを積極的に物語に組み込む姿勢も評価されていた記憶があるが、あっという間に現実に追い抜かされて、今となってはPHSのくだりが古くさく感じてしまうのが悲しい。意味不明な読者もいるのでは。
2016/12/02
ナルピーチ
シリーズ2作目。《あかずの扉》研究会の次なる舞台は八丈島近辺に浮かぶ2つの孤島。古の風習に囚われた島民達を巻込み、島内で起こる連続殺人事件をメンバーそれぞれの持ち味(役割)を活かして、コミカルかつロジックに繰り広げていく。カケルを読者目線に置いた筆致、2人の名探偵による華麗な推理劇、特殊能力を持った咲とジョーマエのここ1番での活躍、賑やかし担当?のユイ。カレイドスコープ(万華鏡)の様に、覗く度にその色彩が変わっていくのか。更なるメンバーの活躍に、次巻も読むのが楽しみだ。
2021/10/11
ダイ@2019.11.2~一時休止
《あかずの扉》研究会その2。孤島モノ。二人の探偵がそれぞれに推理するって感じが良かった。
2014/04/04
へくとぱすかる
ひたすら分厚い。前作よりさらに読了時間がかかった感じ。しかし「研究会」の面々の人物像がすでにわかっているだけに読みやすかった。孤島ものらしくないと思っていたけど、やはり……必然性はあるんですね。終始、論理・論理、また論理。ところで、450ページで、「おおっ」と思った。そこまで調べて書くのかと。恐れ入りました。かなり早く途中でおやっと思ったことがひとつありましたが、なるほど、そうくるか。やはり作者はすごい。
2018/01/14
セウテス
〈あかずの扉〉シリーズ第2弾。横溝正史先生の「獄門島」のオマージュ作品だと思う。二つの島、月島と竹取島に研究会の6人が訪れると供に、島にまつわる伝統と秘宝を巡って、島の後継者が次々と殺されていく。背景も展開も、しっかり「獄門島」を継承しています。二作目となりキャラがはっきりとしてきて、特徴が楽しめる上に個人の感情や繋がりが面白い。前作より格段読みやすくなっており、犯人の予想は付け易い。しかし、その動機や殺害方法の何故の部分を明らかにするには、後半で初めて知る事が出来る後付けが多く、本格に徹して欲しかった。
2015/08/11
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