蒼穹の昴(1) (講談社文庫)
蒼穹の昴(1) (講談社文庫) / 感想・レビュー
三代目 びあだいまおう
私の拙い読書歴の中で確実に殿堂に入れる作品。新型コロナで混沌とする中、世でいう新年度に本作の再読を選んだ。崇拝する作家先生の一人、浅田先生の最高傑作と言えるだろう。これは二人の男の成長譚。片や糞拾いの貧しき極み李春雲、片や良家に生まれながらも厄介者の謗りを受ける梁文秀。稀代の占い師の予言によりそれぞれの未来を予見された二人。時代は明治維新の少し後、所は中国清の時代。時の権力者西太后を中心に、大国の心の表裏、別々の運命を背負いし二人の『御為』が幕をあける。生き様への応援方々、最高傑作への再訪に酔おう‼️🙇
2020/04/01
HIRO1970
⭐️⭐️⭐️浅田さんの長編。19世紀中国清朝の話でなかなか面白そうです。海外が題材なのも驚きましたが、しかも歴史物と言うのも驚きでした。短編よりも若干間延びした感じはありますが、この時代の速さも関係があるのでゆったりとした味があるとも言えます。まだ3冊もあるのでどんな展開になるのか楽しみです。
2014/07/03
mura_ユル活動
春児、ダメでしょう自分でやったら。男だからつらいと感じるのかもしれませんね。文秀の学力判定試験の章では背筋が伸びた。まだ、物語の行き先が見えない。次巻へ。
2014/11/22
ラマジドンジュ
再読。 『天子蒙塵』を読む前に復習がてらに読む。 やっぱり面白い。 あっという間にこの世界観へと吸い込まれる。 春児の健気さがたまらなく愛おしい。
2020/02/25
修一朗
長らく積んでいてやっと読める環境になりました。清王朝末期の西太后時代の権謀術数だったり科挙制度の詳細だったり刺激的な記述がぎっしりでわくわくしながら読んでます。「大地」を昔読んだときは纏足のところでぞわぞわしたけれとも今度は宦官屋のくだりで身もだえしてしまう。宦官って政治・大奥の差配だけじゃなく洗濯とか炭焼きとかなんでもありだってこと知りました。科挙制度の維持に金も手間もこんなにかけていたとは。それでも1000年以上維持されていたのには中国王朝としての必然性があったからだ。春児の決意にはびっくり。2巻へ。
2024/02/06
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