KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫 む 6-30)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫 む 6-30)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫 む 6-30)

作家
村上春樹
出版社
講談社
発売日
2004-11-16
ISBN
9784062749138
amazonで購入する

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫 む 6-30) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ヴェネツィア

物語の結末にはさまざまな解釈がなされそうだが、いずれにしても「僕」の長いモラトリアムの時間は終わり、2時間泣いたことでイニシエーションを果たしたのだ。そして「僕」は、これまでとは違うどこかへ向かうのだろう。当初の構想からすれば、物語としての完結性には問題を感じるかもしれないが、おそらくこの時の村上春樹にはこのようにしか書けなかったのではないだろうか。親友だった「鼠」も、彼女も、そして「僕」自身の青春をも喪失する物語。

2012/05/31

zero1

結局、主人公の「僕」は何だったのだろう?単なる道化役?下巻は北海道での羊探し。耳の素敵な彼女と二人で手がかりを探すが見つからない。いるかホテルと羊博士、指を失った支配人。十二滝町と羊男。そして12時のお茶会。「喪失と再生」というより、喪失ばかりの結末に強烈な寒さを感じた。自分なら、この状況に耐えられるだろうか?鼠の選択は正しかったのか?「僕」はこの世に鼠と自分の存在を遺しておきたかったのだろう。三部作は完結。「村上作品は難解」という声もあるようだが、これほど明快な物語はない。何度でも読みたくなる作品。

2019/02/03

tokko

村上さんの作品に出てくる「羊」や「羊男」は、どことなく牧歌的で親しみがもてる。けれどこの作品中の星の模様のある羊には、何か邪悪なものを感じた。暗闇の中で鼠と語り合う場面は、何度読んでも寒気がする。結局我々もある一定の枠組みの中で、決められた手札しか持たされず、筋書き通りに生きるしかないんだろうな、一般論だけど。

2011/07/08

ミカママ

ちょっとグダグダ気味の上巻と違い、下巻は一気に行きました。ええ、なに、ラストそうなの?と読み進める手が止まりませんでした。主人公が山にこもるくだり、あーなんかもう自分も世捨て人になって、こういう暮らししてみたいかも、なんて思ったり。「僕はいろいろなものを失いました」「君はまだ生き始めたばかりじゃないか」うんうん、希望の持てるラストです。

2013/12/30

射手座の天使あきちゃん

【タンスにゴンのCM風に】♪むらかみ作品の中身は比喩が面倒臭い~ ♫あぁ読みたぁかぁった知りたかったのに 意味が分からんよ~! ゴンゴン!! 羊博士・耳の綺麗な彼女・羊男なにかの暗喩なのでしょうか? 鼠~おしえてぇ!(笑) ♪村上作品の中は「概念」のパラダイス もう書きたい放題やりたい放題 なにしてくれとんねん ゴンゴン♫ あきません、私には歯が立ちません! >_<

2017/11/07

感想・レビューをもっと見る