黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫)
黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫) / 感想・レビュー
SJW
学生時代の同窓生だった男2人、女2人は非日常の世界である太古の森の島を目指す。上巻は男女1人づつの目線から綴る2つの章から構成されている。旅の途中で、この旅を思いついた話や、それから他愛もない昔話、不可解な謎めいた話を4人で楽しむ。。そこでもう忘れられた話が出され、徐々に昔の真実が明かになり、緊迫したストーリー展開となる。昔話の退屈な展開と思ったら殺人が絡む展開となり、「麦の海に沈む果実」の話も出てきて、どのような展開になるのか下巻が気になる。
2018/06/15
パトラッシュ
何気なく様々な記憶の集積を振り返ると、現在まで至る秘密が少しずつ明らかになるのが恩田ワールド。封印するか隠していたり、忘れたものや誤っていたりと記憶は曖昧であてにならないが、ふとこぼれた言葉や香りがきっかけでバラバラな断片が一気につながっていくのだ。幾つも読んでくると大体想像がついてしまうが、今度はどこで結びつき意外な展開を見せてくるのか作者の語りの魔術を楽しみたくなる。中年を迎えた学生時代の同窓生4人の屋久島旅行が、失踪した共通の知人を巡る話題から漂ってくる不穏さが麻薬の香りのようでたまらない。(続く)
2024/01/06
Atsushi
大学時代の同級生男女4人は、それぞれの回想や「美しい謎」について話しながら屋久島を旅する。梶原憂理とうい女性がキーパーソンらしいが消息不明のようだ。続きが楽しみ、このまま下巻に突入しよう。
2018/05/13
naoっぴ
学生時代の仲間4人の自然豊かな離島での旅。それぞれが持ち寄った「美しい謎」をみんなで解き明かしながらとりとめもなく話をするうちに、少しずつ過去の思い出がよみがえってくる。「麦の海にー」のあの学園と憂理の話にちょっとわくわく。恩田さんのきれいな男女のミステリアスツアー、下巻も楽しみです。
2017/07/15
chimako
学生時代の友人4人がY島に旅に出る。男二人女二人。その中の二人は学生時代の恋人同士。二人の間を引き裂いた女性は行方知れず。旅のコンセプトは「非日常」お題は「美しい謎」大きな謎を抱え、小さな謎解きを繰り返しながら1日が過ぎる。語り手は参加者。前半と後半は語り手が代わる。大きな謎の真相はたぶん下巻であかされる。何故かなかなか読み進められない。
2019/08/21
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