ミューズ (講談社文庫 あ 90-4)
ミューズ (講談社文庫 あ 90-4) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
赤坂真理さんの比較的初期の小説。第22回野間文芸新人賞受賞。また第122回芥川賞(1999年下半期)の候補となった。本書は端的に言えばフェティシズム小説である。それは空間的な知覚においては成城であり、国分寺崖線に寄せるそれであり、視覚的・触覚的には矯正歯科医のラテックスであり、腕の皮膚との境界であり、またピン・アンド・リガッチャー・カッターに代表される歯科道具へのそれである。一方で母親との葛藤は『東京プリズン』などにも見られるが、本書での新興宗教の教祖まがいの母親、あるいは堕ちた巫女としての「私」は⇒
2018/05/26
ちばと~る
タレントやモデルもこなす女子高生 美緒は近所の中年歯科医と不倫中。彼の手から匂う薬用石鹸の香に、激しく欲情する美緒。幼き日より母にかけられた呪縛から逃れようと...ストーリーもエロスもハンパでイマイチかな〜歯科医の妻の嫉妬の描写も欲しい!あともっとアブナイ母親の背景も書いてくれ〜
2013/11/25
sk
少女の感受性や自意識をうまく描いている。
2017/06/16
乱読999+α
母の主催する新興宗教で女神(ミューズ)になれなかった女子高生。モデル・女優を目指すためにハイソサエティな街、成城の矯正歯科に通う。そこで妻子ある医師を誘惑する。何か陳腐な設定だなぁ、とてもエロチックで官能をそそる文章もあるのに・・・。医師の使う石鹸(ミューズ)の香りに魅了されるなんて、親父ギャグか?!宗教も絡み付くので、好き嫌いがハッキリと分かれる作品だろうが、私の好みではない。やはり、女流作家の書くエロチックな味付けの作品は少し苦手だ。
2016/05/07
nakatta
歯科医院をしっかり描いた小説というのは今まで読んだことがなかった気がする。
2014/01/18
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