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涙堂 琴女癸酉日記 (講談社文庫)

涙堂 琴女癸酉日記 (講談社文庫)

涙堂 琴女癸酉日記 (講談社文庫)

作家
宇江佐真理
出版社
講談社
発売日
2005-08-12
ISBN
9784062750165
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涙堂 琴女癸酉日記 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

宇江佐さん特有の登場人物がほぼみな善人、という、私の大好きなお江戸の市井モノ。今回はちょっとだけ捕り物も入ってて。しっかりもののお琴さんが、日々の出来事を日記風に綴っていく。当時のご近所人情や、季節季節のお菜を読むのが楽しかった・・・ていうか、お琴さん、更年期に悩むお年頃なのに、ほうぼうからのモテモテぶりがうらやましいぞ!←そっちか(*´∀`*)ポッ

2015/11/13

じいじ

いいですねぇ!宇江佐さんの江戸市井人情モノ、しみじみと味わいました。今作の主人公は、北町同心の夫を亡くした妻・お琴。夫の跡継ぎは長男が、お琴は竈を嫁に渡して隠居宣言、次男坊・賀太郎のところへ。頑なに浮世絵師への道を目指す賀太郎を支えて、お琴の八面六臂の大活躍を宇江佐さんの冴えた筆が鮮やかに描いています。実の娘より長男の嫁に気遣いをするお琴が清清しく感じます。母の子を思うやさしさと、周囲の人々の人情の深さに心を打たれます。お琴の得意料理は、七味を利かした〈きんぴら牛蒡〉、食べてみたくなりました。

2020/11/25

ふじさん

夫を亡くし、市井の暮らしを始めることになった琴を主人公に、市井の日常が生き生きと描かれ、それに夫の犯人捜しのミステリーも加わり飽きることなく読めた。人の一生には、色々なことがあり、息つく暇もなく過ぎていく、気が付くと老いた我が身が。琴の生き方を見ているとそんな感想が。

2020/10/07

shizuka

母親ってのは苦労が絶えないのよね。武家に生まれながらも絵師になった息子。その息子と同居するため長屋へ越してきたいわば奥様。武家の女性と庶民の視線と思いがうまい具合に混ぜ合わされて絶妙な塩梅。長屋で生活し、息子を心配しながら、突然殺されてしまったご主人の謎を家族総出で解いて行く。息子たちを気遣いながらも、妻として真相は知りたい。その板挟みな感情がうまく表現されていて、引込まれました。ミステリーというよりはそこは宇江佐さん、人情ほろり多め小説。なんでこうもその長屋にいるような気分が味わえるのかな。ステキだな。

2017/05/05

酔拳2

元武家の奥方が八丁堀から通油町移り住み、江戸の市井で暮らす。その中で起こったことや、町の様子を日記に留める。俺も短文の日記を書いてみようかな、なんで気になった。夫の死の真相の探求がベースにあり、家族や友達のあれやこれやが話しに彩りを加えるという、ミステリーながらもほんわかするいい話でした。

2017/08/27

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