お茶をのみながら (講談社文庫 き 26-9)
お茶をのみながら (講談社文庫 き 26-9) / 感想・レビュー
kaoriction@感想は気まぐれに
1969年に新人賞を受賞後二十年間、作家として「泣かず飛ばず、沈みっぱなし立ち止まりっぱなし」だったという。あの人情味溢れる深い心情、刹那、生き様を描く北原作品の礎は、そんな自身の人生が滲み出ているのか。タイトルの通り、お茶を飲みながら軽く読める短いエッセイの束だが、北原亞以子の礎を十分知ることができる。結婚を選ばなかった、とか。個人的には「よけいな心配」「本当の声が聞こえてくる」に共感。『むかしの話』の章は江戸物作家北原亞以子ならではのエッセイ。三井高利の話は掌編的だ。北原さんの幕末嫌いな話も愉しめた。
2013/05/17
ケイプ
北原亞以子さんのエッセイ集です。タイトル通り肩肘張らずお茶をのみながら読める短めなエッセイたち。「慶次郎縁側日記」今度はこれを読んでみよう。
2014/11/06
ぶんぶん
北原亞以子のエッセイ集です。 まず表紙カバー画に惹かれました。 良いですね、センスがあって、オシャレです。 内容も粋で人情味ある風景の数々。 細やかな心のひだが織り成す よしなごと。粋で気っ風の良い北原姐さんの極上エッセイです。 戦前の銀座の暮らし、幼かった日々、果ては江戸の暮らし、どれを取っても心に響く名文です。 「深川澪通り木戸番小屋」を思い出しながら…
2014/09/18
のん
時代小説作家である作者のエッセイ。エッセイは作者の人柄が表れるし、いくら文章が面白くても人柄に惹かれなくては面白くない。北原さんははっきり言って好きです。
Ryoichi Ito
著者はわたしと同年の女性作家。新橋の家具屋の生まれで,疎開するまで毎日のように銀座へでかけていたという江戸っ子。エッセイ自体は作品で想像したほど面白くなかった。
2016/04/12
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