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発火点 (講談社文庫 し 42-13)

発火点 (講談社文庫 し 42-13)

発火点 (講談社文庫 し 42-13)

作家
真保裕一
出版社
講談社
発売日
2005-09-15
ISBN
9784062751995
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発火点 (講談社文庫 し 42-13) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

しいて分類するならミステリーということになるのだろうか。ただし犯人は全く自明であるから、読者は事件の真相を求めて、主人公の敦也の語りにつれて、しだいに明らかになってゆく過程を追うことになる。語りは9年前と現在とが交互に進行する形式をとるが、それは一応は成功していると思われる。さらに物語の最後には、構成上のもう一工夫がなされていたことが明らかとなり、それを踏まえたエンディングは感動的でないうことはない。ただし、物語の前半と後半の主人公像には大きな乖離があり、その無理が一貫性を阻む結果を招いたのは残念である。

2020/04/24

ヨーコ・オクダ

とにかくダルかった。なんしか、主人公のキャラを掴みにくくて。最初、ガチガチの正義の人?とか思いながら読んでいくも、そうではない。彼は、子供の頃に父親を殺されたという大変な経験をしたんやけど、その心情が難解過ぎて、一般人には想像できないし、受け入れ難し。まぁ、そういう人もいるんやろうと割り切って読み進めると、ビビるぐらいセルフィッシュな人間で(苦笑)結局、最後までセルフィッシュ。通常ならワクワクすべき部分(父親と父親を刺し殺した友人と母親の本心に関わる描写)に辿り着いた頃には、こちらがヘトヘトに…^^;

2021/06/08

ひまわり*

12歳の時、父を殺された敦也は、大人になり過去に縛られた窮屈な家を出て社会に1歩踏み出すが、様々な出会いを経て父の事件と向き合うことになる。終始敦也の独り語りで過去と今を往復し、同じことを表現を変えて何度も繰り返していて長く感じてしまった。終始男がぐずぐず何か言ってるという感じがぴったりかな。何とか真相を楽しみに読んだが結末にもがっかりしてしまった。読了し、本当に自分を見つめ直す話かとわかるとぐずぐず感も納得ぴったりだが、好みじゃなかった。残念。

2024/01/20

まゆ

私の印象では、真保さんの作品には、大きく、ざっくり、分けると2つの色があると思っていて。これは「奇跡の人」とか「最愛」「追伸」グループ。すごく個人的な感覚だけれど。 このグループも嫌いじゃないのだけれど、私の今の気分なのか何なのか、発火点はどこにも感情移入できずに終わってしまいました。前半の、思わせぶりの繰り返しがちょっとくどかったせいか。終わらせ方が、なーんか締まらないせいか。むむむ。。 そうは言っても、ズキズキ刺さる部分もあったりして。むむむ。。

2014/03/23

James Hayashi

父を殺された青年が、社会に出て働き始めるが続かない。職場での人間関係もそうだし女性関係も中途半端。犯人も知っていることは前半に明かされているが、ストーリーが主人公のごとく、たらたらと冗長で進まない。これで560ページ‼ 結末もおわりのないような閉め方。素晴らしいね。これが大手出版社から一人気作家の作品として発表されていることに。

2014/04/04

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