天使の鬱屈 (講談社文庫)
天使の鬱屈 (講談社文庫) / 感想・レビュー
紅はこべ
三部作ラスト。前二作のエンジェルの犯罪の萌芽がここにあった。過去を遡ることで全ての謎が明らかに。三部作の中で最もミステリ色が強い。
2009/07/11
飛鳥栄司@がんサバイバー
シリーズ最終作。時代は遡って1950年代。『天使の憂鬱』で登場した謎の詩人フランシス・ユールグリーヴに迫っていくのかと思いきや、前2作の重要人物がユールグリーヴにまつわる誰々でしたという感じで幕を降ろしてしまった。階段を外されたような、オチのない落語を聞かされたような、なんとも尻切れトンボ。ここまで登場人物の出生や配置が決まったのだから、『天使の遊戯』の後日談を書いてもらって現代でエンジェルとユールグリーヴにまつわるエピソードに決着をつけて欲しかった。そこを書かないことで読者の想像が膨らむのを狙ったか?
2015/02/22
elf51@禅-NEKOMETAL
う~ん,教会,司祭,神学校,半世紀前の聖職者とキリスト教絡みの話でどうもピンと来ない。謎と言えば謎だが,昔の聖職者が光と影の部分があったとしても,そうだろうなと。弁護士を立てて離婚協議中の主人公だが,いい加減な調子いい夫とは食事に行くし。親友と夫の神学校の教師,痴呆症が進む親友の父親との関係がはっきりせぬまま事は起こらず。人が死ぬのは420ページ。そもそも謎に突っ込む「私」の動機が弱すぎる。CWA賞受賞作。歴史推理だが有名人でもないしどうもハマらない。結構厚いのが3冊,このシリーズ,読む方が鬱屈だ。
2024/06/10
k.kishida
こちらの調子が悪かったのか読み終わってもなんだかよくわかりませんでした。帯にCWA賞受賞作とあるので読み手であるこちら側の問題だったように思います。感想がかけるほど頭に残るものがありませんでした。
2017/11/11
シーラ
今度はエンジェル4歳。夫の裏切りから逃れてきた、ジャネットの友人ウェンディの視線から描かれるディヴィット、ジャネット、そしてロージィ。ウェンディは同時に大聖堂の図書館の蔵書目録を作る仕事の中で、フランシス・ユーグリーヴに興味を抱き、調べ始める。…期待した分、イマイチちゃんと「オチ」なくてちょっとガッカリ。予想範囲内のことだけだったし、ウェンディの結論もちょっと無理がある感じでした。
2018/05/23
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