悪戯王子と猫の物語 (講談社文庫)
悪戯王子と猫の物語 (講談社文庫) / 感想・レビュー
夢追人009
ささきすばるさんと森博嗣さん夫妻のコラボによる大人向けに書かれたミニ絵本です。うーん、さだまさしさんの笑える血液型の歌「恋愛症候群」ではありませんが、それぞれにO型とB型のお二方の性格・感性がA型の私には少し合わない嫌いがあったのかも知れません。徹底的に暗いという程ではないのですが、でもとてもご陽気とは言い難いダークな雰囲気が全編を覆っているのですね。通り一遍の結末やオチではなく読者の感性に訴え掛けて考えさせるガチガチでなくゆる目の締め方は新鮮で良いのですが、不気味な絵と時折の死の影に気が滅入りましたね。
2019/03/25
KAZOO
森さんの超短編(散文詩でもあるような感じですが)と、ささきすばるさんという私には初めてのイラスト画家ですが初めて見る作品です。森さんの本にしては薄くさらっと読んでしまうのですが表紙やなかのカラフルなイラストで印象に残る本でした。
2016/06/05
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
物語の中を旅する悪戯王子と猫。彼らが出遭う20篇のショートストーリーは、一度読むと溶けてなくなってしまう。小さな本の中に窮屈に収められた文字は解放されて、どこかに行ってしまうんだ……。毒少々。ユーモアちょっぴり。不条理まずまず。メッセージ性特になし。シニカルなおとぎ話『泡の連絡』、ファンタジックでリアリスティックな『ジェットコースタ』、ブラックユーモア『練習』、ちょっとホラーな『スパイ』、リリカルな『美智子さんの筆入れ』、夢の中のような『冒険の船乗り』、切ない『クリスマスイブ』。無垢で退廃的な大人の絵本。
2016/03/05
パフちゃん@かのん変更
森博嗣さんの絵本という事で、読んでみました。悪戯王子と猫はプロローグとエピローグにしか出てこないんだね。絵本というか、詩のような短い物語が20編。難解な絵本だ。好きなお話は「泡の連絡」「奇遇」「ジェットコースタ」「スパイ」「「6番目の女」「ボート・ラボ」ジェットコースタ・・・やっぱり最後の長音は抜きか。
2016/02/25
優花 🍯モグモグ
森博嗣さんの文章とささきすばるさんのイラストがマッチしていて不思議な世界へ迷いこんだ感じになります。短い文章なのでサクサク読めてしまいますが一気に読むのが勿体ないと思わせる本でした。創造力を膨らませ1人で読むのも良し、たくさんの創造力をイメージしながら複数の人と一緒に読むのも未知なる世界観が広がり新たな発見が出来そう。装丁に惹かれ何気なく取った本ですが、とても好きな本になりました。
2016/01/03
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