春のいそぎ (講談社文庫)
春のいそぎ (講談社文庫) / 感想・レビュー
じいじ
鎌倉の情景が美しい文章で綴られる立原正秋の長編。昭和二十年の終戦の日に軍人だった父が自決。滅亡の翳を引きずりながら生きてきた、残された三人の姉弟(篤子・保江・数馬)の恋情を描いた力作。内容的には不倫の退廃的にも見える恋だが、考えてみると、これは人間の本性なのかもしれない。著者は、姉弟三人の「性愛」をとおして「生」への執着を語りたかったのではないだろうか。文中、何げなく語られる四季の花々の描写が、心を和ませてくれます。もっともっと立原小説が読みたくなりました。
2018/07/10
井戸端アンジェリか
帯の「純愛」と言う文字に魅かれ購入。うーん........有閑マダム達の不倫話でした。女たちは暇を持て余し、男たちは冷たい。優美さもエロス感もなく、まぁ宜しくおやりなさいな、と読了。
2012/12/06
コジターレ
読メ登録前に読了。印象深い作品だった。
野暮天
この作品が書かれた当時の道徳観だとこの程度で終わったこもしれないが、いまどきの作家が書けばもっと過激な内容になると思う。
2015/06/08
obb
◎寂しい酒乱の女、だらしない男。この人の本は大体こんなだな。でも嫌いじゃない
2012/08/25
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