百鬼解読 (講談社文庫)
百鬼解読 (講談社文庫) / 感想・レビュー
カムイ
百鬼夜行シリーズの妖怪解説本!日本の妖怪は殆ど中国からの起源を発しているらしい姑獲鳥もその一つただ日本に輸入されてから変化したりその土地の風土により変様したらしい。
2021/05/03
イトノコ
京極夏彦さんの「百鬼夜行」シリーズおよびその関連作品に登場する妖怪を、妖怪研究家の著者が解説。/ずっと読みたかったのが、いつの間にか電子書籍化されていることを知り早速購入。二重、三重、いやそれ以上の意味が込められた石燕の妖怪画。さまざまな古典や漢籍からも題材が採られているとのことで、石燕の、そして著者の知識量には驚くばかり。百鬼夜行シリーズで解説されていた妖怪もあったが、外伝作品の妖怪の解説は新鮮だった。是非とも第二弾の出版を!しかし著者は多々良センセイのモデルらしいが、予想外に理知的論理的な文章だった。
2022/09/06
春風
百鬼夜行シリーズ『姑獲鳥の夏』〜『陰摩羅鬼の瑕』間の作品の扉絵等で登場する、鳥山石燕の妖怪画の絵解き本。本文は多田克己。妖怪名揮毫、挿絵が京極夏彦。江戸時代の狩野派の画家・鳥山石燕は妖怪を描く時、その性質を文字に込め絵に込め、諷刺を行った。江戸時代ならば容易に意味を解せたであろうその洒落を、読み解こうという試みたのが本書である。百器徒然袋所収の石燕創作妖怪などは特に、幾重も多層的に洒落がかかっており面白い。妖怪なので下世話なものもあるが。願わくは陰摩羅鬼以降の絵解き本の公刊を。
2020/07/31
END
妖怪を日本・中国の神話や伝承、時にはその時代の風俗などから解説されている。駄洒落が語源になっているものや、現在でも使われている言葉に繋がるものなどもあり、読んでいて「そうだったのか」と度々思った。『百鬼夜行シリーズ』はずっと読んでいたのだが、そこで描かれていた妖怪図が京極夏彦のものだったって事を初めて知った。
2022/05/26
Smith, Ordinary. Person.
水木しげるや京極夏彦、そして『妖怪ウオッチ』など、妖怪熱がなかなか覚めない人なら誰でも知ってる『画図百鬼夜行』シリーズ。実は、石燕の遊び心満載の見立絵画集でもあった! 画図百鬼夜行シリーズの中から、京極夏彦氏の妖怪シリーズ内に掲載された妖怪四十二種を徹底解説した、現在も妖怪専門誌にて連載中の妖怪ガイド。キャラクターとしての妖怪も面白いが、民俗学や図像学、社会学から物理学まで様々な方面から観察すると、妖怪の底の深さ、底の知れなさがどんどん見えてくる。妖怪学の入門書の一つとして、初心者にぜひ薦めたい一冊。
2007/09/12
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