燃える蜃気楼(下) (講談社文庫)
燃える蜃気楼(下) (講談社文庫) / 感想・レビュー
まつうら
上下巻を通じたこの作品のテーマは、連合国側の北アフリカ上陸作戦によって、非参戦だったスペインの態度が変わってくることだろう。当時のヨーロッパでは、参戦していないがゆえに地味な存在だったスペインの内情が、スニェル外相の更迭と相まって連合国寄りに傾いていくくだりは、説得力があっておもしろい。さらには、シリーズ初作「イベリアの雷鳴」で亡くなったと思われたペネロペが生きていたと思しきシーンがあり、続編ではさらにストーリーが展開していくことに期待を持たせる。これはもう、「暗い国境線」を読むしかない!
2023/10/06
紫陽花
面白かった。下巻だけで400ページを超えますが、すぐに読み切ることができました。これまで、第二次世界大戦について、ほとんど兵器や物量面でしか見てきませんでしたが、情報戦も凄かったんですね。同じ国の人の間でも色んな利害が絡み合う。誰を信じれば良いのかもわからなくなる中での情報活動。大変ですね。なお、この作品は「イベリアの雷鳴」、「遠ざかる祖国」というイベリアシリーズの三作目でした。機会があれば、前の二作も読もうと思います。
2023/01/10
えと
イベリアシリーズ第4弾。上下巻で真珠湾から1年間の1942年の中立国スペインを舞台とし、北アフリカ上陸作戦を巡る各国のスパイ活動を描く。スペインは、内戦時に支援を受けていた事もあり枢軸軍寄りであったが、情勢をみて連合国寄りへの外相交代劇がある。そして解説が面白かったです。「そうそうそう、うんうん」と頷きました。イベリア・シリーズがわかりやすく解説(ネタバレあり)してありました。
2016/03/31
HoneyBear
連合軍北アフリカ上陸までの、スペインでの情報戦の様子。非常に面白い。
ひで
復活しましたね。
2017/01/24
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