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雪のなか (講談社文庫)

雪のなか (講談社文庫)

雪のなか (講談社文庫)

作家
立原正秋
出版社
講談社
発売日
2007-01-12
ISBN
9784062756136
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雪のなか (講談社文庫) / 感想・レビュー

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じいじ

 8人の中年女性の男性観、性への好奇心、意識を男性作家の立原正秋が、とても美しい文章で綴った短篇集。たいへん面白かった。「捨てないでね」と秘かに心の裡で願う健気女、年下の男との火遊びにふける強かな女、夫の女癖にやきもきする妻…。女の情念が余すところなく詰め込まれています。私的には、男の哀愁明日への期待感が漂う【船の旅】と、男女の愛憎が面白く描かれた【わかれ】が好きです。男目線で描かれた小説ですが、女性の方々の率直な感想を伺いたいと思う一冊です。

2018/05/13

KEI

お名前は存じ上げていたが初読みの作家さん。8編の男と女の情念を美しい文章で描かれていて情景が目に浮かぶ様だった。舞台が主に鎌倉なのも身近に感じた。三十路から四十路の女の肉欲が読んでいて哀しい。優劣付け難いが、【夏のことぶれ】富豪と結婚した綾が出会ったのは8年前に別れた桂だった。短歌の世界で生きようと誓った2人は…タイトルの【雪のなか】の黒川能を観てみたい。降り積もる雪の静けさが漂ってくる話だった。【船の旅】どうにもならない夫婦の別れと新たに生きようとする男の決断は当たり前だなと思った。

2023/12/06

fatum

揺らぐ三十路~四十路の女性が主人公で、複雑な恋愛関係の短編が幾つか収められている。情景を表現する言葉が美しく、鮮明に想像できるところは良いが、半ばを過ぎるとパターン化された内容に少し飽きが生じる。特に女性の心情表現が艶めかしいので、好き嫌いがハッキリ分かれる作品だと感じる。

2014/01/19

RY

美しい日本語が堪能できる、一番好きな作家さんの一人です。哀愁のただよう男女のすれ違いを描いた冒頭作「わかれ」など、8つの短編小説を編んだ作品集。『冬の旅』の力強く清らかな青年像の印象が強かったので、こうした小説も書いているんだなあと思いました。BOOKOFFの50円セールにて入手。嬉しい買い物でした。

2015/02/25

スターリーナイト

2016ー40 大人の小説でした。

2016/05/27

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