新装版 カディスの赤い星(上) (講談社文庫 お 47-25)
新装版 カディスの赤い星(上) (講談社文庫 お 47-25) / 感想・レビュー
kaizen@名古屋de朝活読書会
直木賞】PR会社社長漆田亮、日野楽器の広報の仕事をする。消費者団体の文句に対応。裏金を渡す仕事、相手の調査。スペインから来日したギター制作者ラモスと娘のフローラ。記者相手の講演を企画。ラモスの依頼によるサントス高井の捜索。まるで探偵事務所のような活躍で社会の舞台裏を見ているよう。消費者団体の女性指導者、競合楽器会社を担当する競合PR会社の女性担当。
2014/05/08
HANA
いや、これは面白い。得意先の楽器会社から一人の人物を探してくれと依頼を受けた主人公。雲をつかむような話から一歩一歩その人物の足取りを追う部分は、まさに足の探偵といった所。主人公の言動も古き良きハードボイルドテイストで読んでいて嬉しくなってしまう。後半になると一本のギターの行方からスペインの現代史に新左翼まで絡んできて、俄然物語が動き始めると共にこちらも目が離せなくなる。舞台がいよいよ日本を離れスペインへという所で上巻は終わったが、これはすぐに下巻に取り掛からねば。賞三冠を受賞したのも納得の出来でした。
2022/09/14
NAO
日野楽器のPRを担当しているフリーの漆田亮は、スペインの名ギター職人ホセ・ラモスから依頼を受けて、20年前にラモスのスペインの工房にやってきたサントスという通称の日本人ギターリストの行方を捜すことになった。ラモスがサントスを探す目的は何なのか。ラモスに同行してきた孫娘フローラの来日目的は何か。人探しはいつか幻のギター探しに代わり、舞台はフランコ独裁下の不穏な状況にあるスペインへ。
2019/01/19
ken_sakura
快調(^_^)時は1975年、スペインのフランコ総統の死ぬ年。舞台は東京でスタート。主人公がモテてムカつくので、もっと本格的にぶっ飛ばしてくれψ(`∇´)ψ暴力が仕事の登場人物を期待しながら、下巻へ
2016/12/03
stobe1904
【巨匠の代表作 上巻】上巻の舞台は日本。PRマンの漆田が依頼された仕事はスペインのギター製作家のホセ・ラモスが以前スペインの店で会った日本人サントスを探すこと。80年代の作品なので時代背景が古いところはあるが、上巻だけでも抜群に面白い。漆田がフランコ政権下の不穏なスペインへ向かうところで下巻へ。
2020/05/12
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