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黄昏の百合の骨 (講談社文庫 お 83-5)

黄昏の百合の骨 (講談社文庫 お 83-5)

黄昏の百合の骨 (講談社文庫 お 83-5)

作家
恩田陸
出版社
講談社
発売日
2007-04-13
ISBN
9784062756945
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黄昏の百合の骨 (講談社文庫 お 83-5) / 感想・レビュー

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さてさて

「麦の海に沈む果実」の続編となるこの作品。「麦の…」で主人公・理瀬に感情移入していた読者は、その最後で放り出され、そしてこの作品でトドメを刺されます。『しょせん、あたしは善人にはなれないのだ』という理瀬のどこまでもダークなヒロイン像の片鱗をそこかしこに感じさせるこの作品。一体誰が味方で誰が敵なのか。誰がこっち側で誰がそっち側の人間なのか。血生臭い闇がずっと見え隠れするなんとも言えない世界観。最後の最後までどんでん返しに継ぐどんでん返しは一つの予感を残しながら幕を下ろすという恩田陸さんどっぷりな作品でした。

2022/01/04

SJW

百合の香りに包まれた洋館に来た高校生の理瀬は叔母二人と住むことになった。魔女の館と呼ばれているその理由を探るうちに周りで毒殺や失踪などが起こっていくミステリー。「麦の海に沈む果実」に出てくる理瀬が学園を去ってからの物語だが、「麦の海」よりファンタジーの要素は少なく、より現実的なサスペンスで、最後のどんでん返しは予想できなかった。

2018/07/18

ムッネニーク

71冊目『黄昏の百合の骨』(恩田陸 著、2007年4月、講談社) 謎の女子高生・水野理瀬の活躍を描く、通称「理瀬シリーズ」に連なる一冊。『麦の海に沈む果実』のその後が描かれており、16歳になった理瀬が「魔女の家」と呼ばれる屋敷の謎に迫る。 どことなく『三月は深き紅の淵を』の第三章に似た手触りを持った作品。 全編を通して醸し出される不穏な空気感は素晴らしいのだが、キャラクターの設定が少々幼稚。終盤の展開は突飛すぎて、正直肩透かしを喰らった。 「夜の底に百合の香りが漂っている。」

2022/11/29

ちょろこ

理瀬シリーズの一冊。百合の匂いに包まれた洋館は魔女の家?この洋館で転落死した祖母の遺言の謎、噂、毒殺や失踪など、高校生の理瀬を取り巻く百合の強烈な香りと不穏な空気。このどこか幻想的な現実と非現実が溶け合うような世界観に今回も魅了された。良いなぁ、このグレーのヴェールがかかったようなすっきり霧が晴れないような世界観。存分に味わいながら導かれた終盤は驚愕の秘密を抱えた洋館の正体といいラストのラストまで目が離せない展開だった。理瀬が急に大人の階段を登り始めた気もしたな。今回はちょっと淋しさも感じつつ読了。

2021/04/17

ダイ@2019.11.2~一時休止

三月その4。理瀬のお話。独特の雰囲気が漂いながら最後の急展開がイイ感じ。

2015/07/17

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