蜂起には至らず(新左翼死人列伝) (講談社文庫 こ 39-3)
蜂起には至らず(新左翼死人列伝) (講談社文庫 こ 39-3) / 感想・レビュー
うたまる
新左翼活動家27人の闘いと死を回顧するエッセイ集。著者は自らも活動家であったため、彼らに自己犠牲、理想追及、若者らしい情熱などを見ているが、傍目には集団ヒステリー、権力闘争酔い、間違った使命感としか映らない。特に1970年以降20年間の内ゲバでの死者数84人、とりわけ連合赤軍リンチ事件の12人などは阿呆の極致。なにが総括だ。なにが自己批判だ。余りの外道ぶりに戦慄を覚える。そんな彼らに連なる現代のリベラル左巻きは、自分や仲間を過信すればまた殺戮に走る可能性があることを十分に肝に銘じ活動してもらいたい。
2015/08/04
茶々太郎
作家とは思えないレベルの悪文。語尾の省略と無駄な倒置の多用に加え、句読点の打ち方がおかしい。いわゆる「活動家」に共通する「反体制派が爆弾を投げるのは正義だが、警察の取り締まりは弾圧だ」という観点から著者が離れられないのが醜悪でもある。既読の新左翼系書籍の中で、一番の駄作。
2012/10/20
珍文庫
いろんなエピソードが満載。共産趣味者ならおすすめ。
2013/09/10
ねむ
ウム。過去に「真幸くあらば」と「悪武蔵」を読んだぼくとしては、小嵐九八郎さんの作品の中では一番いいものなのではないかと思います。 本作品は、本人がかつて活動家であっただけに、お亡くなりになられた左翼の活動家たちをひとりひとり述べつつ、時代背景や派の動きを詳しく述べています。独特で軽妙な文章には賛否両論あるかもしれませんが、気難しい思想のとっつきにくさが緩和され、ページを手繰るのが苦になりませんでした。学生運動時のことがさっぱり分からない方でも分かりやすく、かつ当時の過酷さを知れる良い作品だと思います。
2012/07/21
金吾
△こういう人たちがいたのかという意味においては読みがいがありましたが、あまりにも内部抗争や独りよがりな点を感じ、読んで疲れました。
2019/12/19
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