コイン・トス (講談社文庫 こ 49-7)
コイン・トス (講談社文庫 こ 49-7) / 感想・レビュー
James Hayashi
9.11を話題に取り入れたラブストーリー。初読み作家であったが経済ものを書かれていたのは知っている。これは路線が異なるせいか、首を傾けたくなるような展開であり、突っ込みどころがいくつもあった。大事件だったので何かを描きたいとは感じさせるが、未完遂に終わっていると思う。
2017/07/27
のびすけ
世界貿易センタービルで起きたテロ事件「9・11」に巻き込まれ、その後消息不明となった冴子を巡る恋の物語。同時多発テロが起きたのは2001年。当時、ニュース映像を見たときの衝撃を思い出した。もう20年近く前の出来事であることに驚く。
2020/10/01
tolucky1962
eの悲劇に登場した篠山と藤木。有能ディーラー篠山は証券会社をやめ家族も失い疲れ果て、今は派遣ガードマン。篠山が50才を過ぎ、かつての同僚冴子とせつない大人の恋に。そこに9.11。多くを失った篠山、会いたい人に会えず思いが先走る。時間のある若い藤木の恋とのコントラスト。大金を動かす彼らが賭ける判断への恐れをコイントスが象徴する。9.11ショックで作品を創った人は多いが、WTCはディーラーだった著者にとって記憶の詰まった塔。ラストシーンは不思議に思ったが、付録「文庫化によせて」で著者の思いが理解できた。
2017/05/13
miyatatsu
期待しすぎていたのか、全然面白くなかったです。普通の小説でした。なにも感動することもなく、淡々と最後まで読んでしまいました。他の著作に期待します。
2018/11/14
ゆい
9.11がテーマになっている本を読んだのは初めてでした。その当時まだ小学生だったのでほとんど覚えていないのですが、どんな事件でも災害でも、残された者は悲しい、切ない。神がいかに残酷か分かるかという問答は胸に来ました。ストーリーは少し無理があるような、ファンタジー風味もあったけれどそうでもないと書けないし読めないだろうなと思いました。何でも過去の事件に本を通して触れていくことは大切だなあと学びました。
2014/09/21
感想・レビューをもっと見る