疾風のヴァンパイヤー (講談社文庫 か 54-21 九鬼鴻三郎の冒険 2)
疾風のヴァンパイヤー (講談社文庫 か 54-21 九鬼鴻三郎の冒険 2) / 感想・レビュー
akiu
秘密工作員になった九鬼が日本で活躍するなど。この疾風と、次巻の雷鳴で上下巻て感じです。正伝読み通したので、ほとんどお付き合い気分で読んでいます。ソツの無い出来とは思いますが、ヴァンパイヤー出てこない時点で別に伝奇モノでもなく、九鬼は既に完成された人格であり、これまでと何ら変わらないので、何のためにこの本があるのか、よく分からなくなってきました。
2010/03/21
くろう
前後巻構成。モスクワの上流訓練学校を主席で卒業した九鬼は、秘密工作員として数年ぶりに日本の地を踏んだ。怪しげな二人のアメリカ人を探るところから始まった任務。ソ連に飛んだからソ連で何かするのかと思いきや、舞台は東京で相手は暴力団と香港マフィア。ベトナム人が関わってきて、少しややこしくなってきた。何も分からなかった状態から、少しずつ情報が絞り込まれていく。そんなに危なげなく進んでいくので少々物足らない。相手が普通の人間ならこんなものなのか。タイトルにヴァンパイヤーと入ってるのには何か意味があるのだろうか。
2020/02/13
角
「ヴァンパイヤー戦争」外伝第2部。久しぶりに読み返す。スパイアクションもの、「復讐の白き荒野」と同系統の読み味。
2011/03/02
なお
少し長いが九鬼の台詞。「この国が繁栄の代償として足蹴にした高貴なものを、ピンキーやズオンは命をがけで守ろうとしている。それに無自覚であるとしたら、東京を廃墟にするというおれの欲望の純粋さがそこなわれる。そういうわけにはいかない。」が物語の節目として印象的。それ以前からも薄々あったがズエンの人間性を認め、ここではっきりとKGBを裏切る(ランの処遇によっては彼女を逃亡させる)ことも計画の一つに浮かび上がった点。そして、九鬼の破壊は物理的なものを伴ったとしても思想に先立つものであると感じた。
2016/05/07
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