新装版 歴史の交差路にて 日本・中国・朝鮮 (講談社文庫 し 1-55)
新装版 歴史の交差路にて 日本・中国・朝鮮 (講談社文庫 し 1-55) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
新装版での再読。陳舜臣氏が亡くなられて、とうとうこの鼎談の参加者はみな故人となってしまわれた。初版本から30年が経過したとはいえ、歴史と文化についての、歯に衣を着せぬ内容は、今も抜群におもしろく、しかも示唆的だと思う。ほんの一例でしかないが、韓国・朝鮮にも「陳」という姓はあり、中国にも「金」姓があるという話題があったが、これは作家自身のルーツ探しにもなるだろう。残念ながら「司馬」はペンネームだけど、これは日本、中国、韓国・朝鮮に共通して存在する姓で、その点に触れられていたら、さらにおもしろかっただろう。
2015/06/29
金吾
日中韓の知識人が東アジアについて語り合っています。知識が溢れているためか話は飛んだりしますが、それでいて論のラインは崩れないので凄い人たちだなと思いつつ読みました。
2024/11/08
時代
日本・中国・韓国の歴史と文化について、三人の対談。やはり民族が違えば風俗も違ってくるんだな。色々難しいね。知識の補完になりました△
2020/01/16
Yuusi Adachi
司馬遼太郎の小説は「空海の風景」しか読んでいない。日本人では珍しいタイプの読書家です(笑い)。しかし、司馬の対談集は全作読んでます。本書は司馬史観…といっても、特殊なイデオロギーではなく、汎アジア的な地政学的社会学もしくは民俗学…それが司馬史観の本質といっていい。本書はその司馬史観の入門書。華僑で、中国史に詳しい陳舜臣、同じく、在日韓国人作家で「日本にみる朝鮮文化」(全13巻)の著者でもある金達寿。この三者が反転した世界地図からアジア史を語る。ブローデルの「地中海」のよな新たな歴史の視座。✩✩✩★★★
2013/10/24
大竹 粋
東アジアの深堀がとまらず、「対談 中国を考える」「歴史の舞台-文明のさまざま」「草原の記」「東アジア世界の歴史」からの固め読み。まだまだ興味が尽きない。なぜ一番身近な朝鮮、満州、ロシア、モンゴル、中国のことを知らないで生きてこれたのだろう、むしろ不思議なくらい、今の日本をカタチ作っている有形無形のものの源流があるというのに。
2013/03/13
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