イルカと、海へ還る日 (講談社文庫 ま 59-1)
イルカと、海へ還る日 (講談社文庫 ま 59-1) / 感想・レビュー
りー
映画「グラン・ブルー」からジャック・マイヨールに惹かれた人は多いと思います。2001年に自ら命を絶ったというニュースを見た時は信じられなかった。生涯をフリーターとして過ごし、生活は厳しく、グラン・ブルーの著作権料は一切入らなかったそうです。「深海の、果てしなく青一色の世界の静寂に包まれてただ一人となる時、時間と空間と光はひとつのものとなり、私は私の呼吸を一時止めて宇宙の呼吸に身をゆだねる。」私たち人間の新しい可能性を切り開いた希有な人。彼が見ていた世界はどんな世界だったのか・・・。
2019/06/02
yukinden
イルカとともに生き、人類の生命の源でもある海へ還る。映画グランブルー鑑賞後、本書を手に取った。閉息潜水のこれまでの試み、イルカ、海、大地・地球・宇宙のエネルギーについて、訳者の配慮のおかげか、非常に読みやすい内容となっている。一読お勧めする。特に映画を既に見ている人には。
2011/04/22
Shota Kumakura
ボンベを使わない垂直潜水で、世界で初めて水深100メートルの壁を突破したジャック・マイヨールの本。 ある程度の水深まで海を潜ると、水面も海底も見えず、自分のまわりにはただ深い青が広がっているのみというグランブルーと呼ばれる状態になるという。 精神の乱れが心拍数に影響しないよう心の平穏を保ちながら潜るというが、まだいけると思って潜った数メートルのために浮上が間に合わず死ぬかも知れないのだ。挑戦的素潜り競技の世界の凄さを感じた。
2015/04/27
snow_leopard.0081
海に潜ることと自分の内部へ入ることは似た行為なのかもしれない。
2012/11/23
ゆぱ
エコとはエゴである。皮肉ではなく本書を読むとそう感じます。ジャック・マイヨールは海を愛し、イルカを愛しました。いつしか彼は人間とは何であるかを考えました。本書はその克明な記録です。真のエコとは自己意識から始まる、その意味でエコとはエゴであり、それがマイヨールの人生だったのだと私は思います。
2011/03/30
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