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末世炎上 (講談社文庫 も 33-7)

末世炎上 (講談社文庫 も 33-7)

末世炎上 (講談社文庫 も 33-7)

作家
諸田玲子
出版社
講談社
発売日
2008-06-13
ISBN
9784062760829
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末世炎上 (講談社文庫 も 33-7) / 感想・レビュー

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優希

平安時代を舞台にした時代小説なので華やかさがありました。記憶を失った娘・髪奈女、うだつの上がらぬ役人・音近、名門の生まれながらも遊び暮らす風見の3人の視点で物語は紡がれます。末法思想が広がる平安京を巻き込む政治陰謀。その中で生きる道を探し出す3人から目が離せませんでした。各々の語りの中で、話が1つに重なるのも好きです。鳥羽玉の暗躍で吉子が愛する人のもとへ行けてよかったと思いました。ロマンとミステリーが絡み合う素敵なお話でした。平安時代ってやっぱりいいです。

2016/02/11

ぐりぐら

諸田さんには珍しい平安時代を舞台にした時代小説。 当時の貴族と庶民の生活、風習や今日の都の様子などがわかりやすく描かれ、とても興味深く読みました。 主人公の髪奈女はとある不幸な出来事がきっかけで記憶をなくしてしまうところから物語がはじまります。 記憶をなくした彼女にとある歴史上の人物が憑依します。その他、在原業平が登場したりと長編ですが、最後まで楽しめました。

2018/10/16

ふう

お鳥見女房とは一味ちがう諸田さんの時代小説。平安という貴族中心の華やかな歴史が思い浮かぶ時代に、粥をすすりやっとその日を暮す貧民と、生きる目的を見出せず悪さを繰り返す貴族の青年、野心もないがやる気もない警備の役人が不思議な出会いをし、怖ろしく悲しい事件を追っていきます。歴史上の有名な人物たちの名前も度々登場し、200年の時空を超えるミステリーと歴史のロマンが絡み合って、長さがまったく気にならない面白さでした。恋に焦がれる男女の儚いやりとりよりも、無条件に家族を愛する髪奈女の逞しさが心に残りました。

2012/10/31

はつばあば

自分の中に、見ず知らずの人格が潜んでとはどういうものか・・。ましてや美人に生まれついていないので、小野小町も入りようがない。本編半ばでやっと興が乗った。それまでは・・・辛かった。末法、末法と平安時代は騒がれていたようだが、千年以上の時を経て、今また末法ではなかろうか。ひと握りの貴族=今では資本家なり政治家と庶民の格差。約70年前の悲惨な状況に戻そうと試みる政治家達と藤原家等の権力闘争なんら変わりない。まだ選挙権があるだけマシか。

2014/02/26

けいこ53

学生時代日本史もっと勉強していたら…。もう少し早く読み終えたかも(--;)でも小野小町、和歌、かるたで聞いた事ある~記憶が徐々に甦って来て200年の時空一緒に越えられ大満足!貴族と貧民門の内と外での違い。華やかな中でも満たされない若者達、貧しいけど助け合って生きている人達。先祖の、吉子の怨みを命がけで晴らした烏羽玉。これで吉子は愛する人のもとへ行けたのですね。平清盛の時代に続いて行く、平安時代って以外と長い。平安ミステリー、素敵なお話しでした(^^)

2012/11/20

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