クリスマス・テロル: invisible×inventor (講談社文庫 さ 87-4)
クリスマス・テロル: invisible×inventor (講談社文庫 さ 87-4) / 感想・レビュー
gonta19
2009/3/19 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。 2015/12/24〜12/26 3年ぶりの佐藤作品。図らずも、タイトルにあるクリスマスの時期に読むことになった。 帯に「佐藤友哉の問題作」とあったが、そういうことだったのか。異常に心理的不安をもたらす内容も、そんな裏があったとは。これはほんとに前代未聞なんだろうなぁ。 いやいや、何はともあれ未だ作品を書き続けてくれて良かった。
2015/12/26
とら
まあ自分が佐藤さんの作品で好きな所って「文章」だったり「表現」だったりするので、物語は特に気にしてないから何を書こうと問題無いっちゃ無いのだ。でもそれは佐藤さんの作品を手に取った動機であって、流石にそれらだけじゃ先を手に取りはしない。結局、「物語」も好きで、「キャラ」も好きで、「佐藤友哉」も好きなのだ。サリンジャーに影響を受けた”精神的しっちゃかめっちゃか”。これが堪らないのだ。この作品で重版童貞を脱して文学賞を獲る程になった今現在、もうしてやったりでしょうね笑 自由に書いて下さい。これからもよろしく。
2013/07/13
hit4papa
メフィスト賞デビュー後、パッとしなかった(らしい)著者の怨念が感じられる作品。家出していつの間にか見知らぬ島に辿りついた少女。彼女が巻き込まれる(とても)些細な出来事をつづっています。タイトルから想像する過激さとは相反するストーリーですね。ぶっちり切られた音楽のような終わり方といい、その後の著者の述懐といい、ふつふつと湧き上がるのは文学熱でしょうか。密室からの人間消失トリックのアレレ感はともかくも、どストレート本音を吐露してくるひねくれた世の中ナナメ目線は嫌いはありません。『デンデラ』はよかったよ、うん。
2019/04/29
じゅんぢ
ここまでやられたら笑うしかない。
2018/07/18
東京湾
平常運転で問題作を乱発するこの作家の作品の中でもひときわ波紋を広げたとされる本作。主人公・小林冬子は衝動に駆られるがまま船に忍び込み、単身辿り着いた見知らぬ孤島で、全く変化のない生活を続ける男の監視、記憶を失う少女、そして人間消失と、様々な謎に巡り合う。ここまで普通に面白く読めたが問題は終章、作者から読者へ綴られる怨念の繰り言。こっちが本編かなと思わされる程の熱量に思わず圧倒された。確かにこれはテロルだ。やっぱこの作家好きだなあ。「基準点の見えない世界に対応する唯一の手段は、基準点の発見以外にはないのだ」
2017/12/25
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