夕子ちゃんの近道 (講談社文庫 な 77-1)
夕子ちゃんの近道 (講談社文庫 な 77-1) / 感想・レビュー
takaC
おお、nice work です。さすが。
2016/03/25
hit4papa
アンティークショップに住み込みで働く男性と、彼を取り巻く人々との6ヶ月が描かれた連作短編集。主人公の名前も顔も年齢も判然としないままお話は進みます。あまりに日常的であるがゆえに、描写されている細やかなひとつひとつの事物が、すっと頭に入りやすいですね。日々の個性的な登場人物たちの交流がとても楽しいのです。ある日、近所に住む高校生の夕子ちゃんにとんでもない事がおこります。動揺する主人公と夕子ちゃんの家族と良き隣人の主人公。修羅場に突入...と思いきや、著者らしいほのぼのゆるゆる系で和みます。【大江健三郎賞】
2018/04/14
ぶんこ
著者初読み。骨董屋2階の倉庫のような6畳ひとまに居候しながら手伝う僕。年齢も名前も最後まで明かされないのですが、そんなものどうでもいいような世界が広がっていました。買う訳でもないのに入り浸る瑞枝さん、大家の2人の孫娘。これは店長の大雑把な性格と僕の執着しない性格によるのでしょうか。このお互いとの距離感が微妙な適度で居心地良いのです。瑞枝さんになりかわって、ここに居たくなります。瑞枝さんがスクーターで事故って、真夜中に電話をかけてきた場面では、ツアー旅行前に旅行社に出す「万一の時の連絡先」を思い出しました。
2016/07/17
アマニョッキ
傑作。ほんとうに。すきなところがありすぎて書けないので、全然大事じゃないけどだいすきなところをご紹介。コンシーラは松本零士のSF漫画に出てくる宇宙人の美女みたい。アイシャドーは悪の軍団。ファンデーションは物体を解析するための光線。ゲランは怪獣。ソフィーナは美貌の乗組員。そしてマックスファクターが宇宙船だな。
2019/07/07
はつばあば
大江健三郎さんの受賞作として随分前に手に入れていた。勿論読了もした。だがどう感想を書いていいのかわからなかった。そしてまた再読。北方謙三さんのハードボイルドからかけ離れた作品である僕の日常は、水の中で暮らしているようなユラユラした・・普段の生活の「平凡」の有り難さを再認識させられる
2018/05/05
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