一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫 さ 97-1)
一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫 さ 97-1) / 感想・レビュー
しんごろ
高校陸上部の話!マラソン、駅伝系の小説は読んでましたが、短距離系の小説は初めて読みました。主人公の語り手で進む文章が柔らかく心地いいですし、何より爽やかさが、すごいですね。おっさん化したしんごろには、多少、甘酸っぱすぎるんですが、それを上回る心地良さと爽やかさです(^^)しんごろは中学の時に陸上部に入って長距離を走ってましたが、高校の時も陸上部に入部しとけば良かったかなと、この作品を読んで思いました(^^;)続編も気になりますね!(高校の時、陸上部の顧問の先生が苦手で入部しませんでしたw)
2017/02/08
さてさて
『健ちゃんがいるからサッカーを続けられたし、健ちゃんがいるからサッカーをやめたくなった』というその表現。万巻の思いを感じさせる絶妙なまでのこの表現。親が、そして身近な兄弟が熱中するものであればあるほどに、それを否定するには強い勇気が必要です。勇気を持って、陸上という未知の世界に踏み出した新二。そこに広がっていたのは、全てが新鮮で、初めての経験となることばかりでした。三巻からなる「一瞬の風になれ」の第一巻、それは新二が陸上の、そして走ることの面白さと楽しさに気づく物語、そんな始まりの物語なのだと思いました。
2021/03/06
SJW
2007年本屋大賞受賞作。少年サッカーで有名な兄を持つ神谷新二はサッカーで結果を出せずにいたところ、誘われて陸上部に入部し、短距離走にのめり込んでいく。練習の風景、大会の様子、選手の気持ちが臨場感が溢れるほどに描写されていて、読んでいるとその場に自分が居るように感じた。第2部以降がとても楽しみ。
2018/04/26
zero1
何度読んでもいいものはいい。高校の陸上を舞台にした青春物語。主人公の新二はサッカーではなく陸上部に入る。サッカーでは兄のような才能がない彼。才能はあるのにわがままな連もリレーの選手に。合宿では連が脱走?恋の話はないのか?勝負の舞台として出てくる競技場はどこも行ったことがある。それだけに本書の内容を身近に感じる。怖い指導者、先輩たちやライバルも脇役としていい味を出している。新二たちがこれからどう成長するのか楽しみ。 07年の本屋大賞は妥当。ということで第二巻に続く。
2018/10/29
hiro
初佐藤多佳子。「風が強く吹いている」、「チーム」に続き、陸上のスポーツ小説ということでこの本を選ぶ。中学校までサッカーをやっていた主人公新二が、高校に入り天才的なスプリンターの友人連といっしょにあまり強くない春野台高校陸上部に入り、短距離を始めるという物語。天才的なスプリンター連は偏食で練習嫌い、一方本番になるとトイレットマンとなるがストイックな主人公新二の二人が高校3年間でどこまで成長するか楽しみ。部員からみっちゃんと呼ばれている顧問の三輪先生が、いい味出している。さあ、続けて2、3と読んでしまおう。
2011/08/14
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