制服のころ、君に恋した。 (講談社文庫 お 107-1)
制服のころ、君に恋した。 (講談社文庫 お 107-1) / 感想・レビュー
ひめか*
良かった。28歳になった奈帆のもとに10年前に亡くした彼氏のシンタが現れる。そんなことあり得ないけど、シンタは奈帆に自分の大切な思いを告げるために、今の世界にやってきたのかもしれない。これぞ愛の奇跡。10年前の奈帆は目の前のことしか見えてなくて、何でシンタの気持ちわかってあげられないんだろうと思った。恋愛中はみんなそうなのかな。自分のことばかり考えないで相手のことも思いやらないとね。でも結果的に昔のシンタの気持ちを知ることができたし、前向きな気持ちでこれから新たな一歩を踏み出せるラストで良かったと思う。
2015/03/20
おおちゃん
これはファンタジーですね。サラッと読める恋愛小説でした。題名どおり「制服のころ」の情景がリアルに表現されていました。ミスチルの曲がききたくなりました。
2018/11/02
non
28歳の奈帆は養護教諭になって、母校の鎌倉南高校に戻ってくる。そこには当時付き合っていた彼、シンタとの思い出がたくさん詰まっていた。シンタは高3に亡くなり、その喪失感から奈帆は10年経った今でも抜け出せていなかった。ある日、保健室に高校生の彼が突然現れる。過去と現在が交錯する、不思議な時間が流れる物語。高校生の頃は自分のことで精一杯だった奈帆も、10年経った今では理解できることもあっただろう。真実を知ったとき、シンタはもういないという事実に、より悲しみが深くなった。でも最後は奈帆が前に進んで良かった。
2015/03/25
*蜜柑*
奈帆は10年ぶりの母校で養護教諭として臨時採用される。そこで彼女は10年前に死んでしまった恋人のシンタと、先生と生徒として再会する…良い意味で漫画的な小説だった。文字の向こう側に物語が鮮烈な映像となって透けてみえる。鎌倉を舞台にしたロードムービーをみているようだった。奈帆と10年前のシンタの想いが共鳴して起こった優しい奇跡。現実はこんなに優しくないと思うが、こうであればいいなという女性の願いがぎゅっと詰まっていて好きだ。鎌倉の景色も初々しい恋も眩しい。眩し過ぎて読めなくなる前に、手にとって欲しい一冊。
2013/07/26
ももめい♪
ck oneの香り。大事な恋、そこから抜け出せなくなってしまうような。『制服のころ』もう二度と戻れないから、だからこそあの頃はいつまでもキラキラしてしまうんだよね。大好きで大切で、本当に大好きで。でも素直になれなくて意地張って、ひとりで泣いて。ささいなことが嬉しくて悲しくて。想いはカタチを変えていくけれど、消えたりはしないんだよなあ。久々に再読したけど、折原みとって感じで素敵でした!
2016/09/27
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