QED~ventus~御霊将門 (講談社文庫 た 88-18)
QED~ventus~御霊将門 (講談社文庫 た 88-18) / 感想・レビュー
nobby
シリーズ第12弾は〈~ventus~〉一冊まるごと将門。高校まで東京に住んでいたが、こんなにたくさん関係する神社や史跡があるとは知らなかった!何より道真・崇徳と並ぶ三大『怨霊』ではなく『御霊』なのだと見事に覆すのはお見事!鉄の如き巨大な身体や斬られた首が飛ぶまでの執念など既知のエピソードが導く粗雑な暴れん坊の印象が皆から慕われる紳士にまでひっくり返る衝撃!そこでまた語られるのはタタラ…そりゃ同じ『よろい』でも『甲』が『鎧』にかなうわけない!並行して描かれるストーカー話は次作への繋ぎとしても微妙だったけど…
2022/08/20
gonta19
2009/11/14 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2017/6/25〜6/28 7年半ものの積読本。QED ventusシリーズで、今回は平将門がテーマ。関西人なので今ひとつ土地鑑もなく、作品世界に入り込みにくかったが、いつもながら興味深い説であった。シリーズ前作で登場した神山禮子が良いアクセントになっている。椹野道流さんの解説にあったが、次の河童がとてもきになるなぁ。いつ読める事やら。
2017/06/28
ポチ
再読。平将門も藤原氏の政治の為に怨霊のレッテルを貼られ、それが現在迄も続いていると思うと恐ろしく感じる。本当は怨霊ではない証拠として、将門公を祀っている神社は、怨霊封じの結界が張られていない。むしろ自由に駆け回って下さい!と解放感溢れる造りになっているとか。そして、何より庶民の味方だったから、今もたくさんの人々に慕われているのですね。機会があれば、本誌に掲載された将門公に関わる神社を参拝したいです(^^)
2016/12/04
とも
★★★☆ventusシリーズラストは大怨霊将門をテーマに、福島、茨城、東京を駆け巡る。別にこの道筋を辿りたいとは思わないが、とはいえやはり将門、魅力がある。昔読んだ海音寺潮五郎の『平将門』と酷似する強いが優しすぎる将門像に酷似し、嬉しい半面哀しさもある。一つ言えることは、権力の前では出る杭は討たれる。そこに、三悪人と評される尊氏や非業の死を遂げた龍馬や西郷とオーバーラップし、だからこそ魅力的なのかもしれない。
2018/02/09
ヒロユキ
非常に地味な回だったけど、解説より河童への繋ぎみたいな部分もあるらしいので次作に期待。将門の考察に関しては今までのシリーズ通りの出来なので安心して読めます。
2012/08/10
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