馬琴の嫁 (講談社文庫 む 21-5)
馬琴の嫁 (講談社文庫 む 21-5) / 感想・レビュー
エドワード
70年代に子供だった人で「新八犬伝」を知らんヤツはモグリだ。東京の大学で初めて会った同級生と、我こそは玉梓が怨霊!で友達になれたのも、滝沢馬琴様のお蔭なり。小学生の頃に馬琴について調べたことがある私は、馬琴が老いて失明し、息子の嫁みちが八犬伝を口述筆記したことは知っていた。しかし滝沢家がここまで病人だらけだったとはなあ。馬琴の妻百、息子の宗伯、絶えず病んでいる。大作家にもかかわらず家計は常に火の車、神経質な馬琴と、難解な字がわからぬみちの苦労、波乱万丈の生涯、そこはかとなく伝わる江戸の家族の情に心なごむ。
2017/03/23
カピバラ
壮絶だった。嫁として必要なことは、体の丈夫さと忍耐力に尽きるなと思った。嫁ぎ先で、女性の人生は変わるな〜。
2015/03/26
あすか
滝沢馬琴の息子と結婚したてつ。優しそうに見えた夫と姑は癇癪持ち、舅は何でも自分が仕切らないと気が済まない。それに加えててつ以外の家族は病気がち。群さん、これが初めての時代小説だったんですね!?てつの苦労が多すぎて、群さんの軽やかなタッチじゃなかったら読めなかったかもしれない(笑)てつの強さに救われた。
2020/10/11
にゃんころ
終わりよければすべてよし。みちの歩んできた人生はとんでもない苦労の山であったが、振り返ればささやかなる光りに照らされてどこか誇らしげに輝いていた。と本人は満足だったのだろう。読んでいるこちらとしてはそんなとんでもない!!と思った。あたしだったら夫、姑の亡骸にそっと顔を近づけて恨みつらみをぶつぶつ唱えるだろう。それくらい壮絶でした。よく踏ん張ったなぁ。そんな中で心の拠り所となった子供たちと猫。みちが猫に話しかける場面はほっこりしました。
2017/04/18
彩
読み始めて、そうか嫁ってもともとの意味は息子の妻だ、と気付く。馬琴も八犬伝も名前しか知りません…('・ω・') どんなに辛い境遇にあっても路はどこまでも前向きで、朝の連続テレビ小説って感じ(•ө•)
2017/03/24
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