ふりむく (講談社文庫 え 31-2)
ふりむく (講談社文庫 え 31-2) / 感想・レビュー
ann
絵も素敵。詩も素敵。個展に招かれたような感じ。
2018/03/18
kiisuke
角田光代さんの『presents』や『なくしたものたちの国』の印象が強かった松尾たいこさんのの絵。「わたしの絵を見てくれた人は、どんなことを感じるのかな」という松尾さんのご興味から江國香織さんに文章をご依頼されたそう。私はまず文章を読まずに絵だけをじっと見てみて、自分なりに感じたものをはっきりさせてから江國さんの文章を読んでみた。自分が感じたものとぴったりで驚くものもあれば発想の斬新さにさすがは江國さん…と唸らされるものもあり。楽しめました。読むほどに自分だけのストーリーが動き出すそう。再読してみよう♪
2016/02/16
橘
なんだかすごく満ち足りた、贅沢な時間を過ごした気がします。松尾たいこさんの絵に、江國香織さんが文を書かれている本です。この絵からこんな文が出てくるのか、と、面白く読みました。どのお話も、寂しかったり清々したりといろいろ思い浮かぶのですが、1番初めの犬のお話が好きです。
2017/07/15
tokotoko
松尾たいこさんのエッセイで始まるこの本。たいこさんから送られた15枚の絵と、江國さんからやってきた15の文章たちが共に棲んでいる、といった感じ。1話ごと全然違う、とても不思議な空間ができていた。不思議だけど、空気が澄んだ空間が心地よくて、何回も読んだ。絵も文章も、凛としている。最後に、たいこさんへの返歌のような、江國さんのエッセイがあった。それを読んで気づいた。心地よかったのは「ゆるさ」なのだ、と。その「ゆるさ」は、たいこさんと江國さんがお互いを思ううちに、ふと生まれた絶妙の「ゆるさ」ではないか、と。
2013/11/17
もっちー
松尾たいこさんの絵に、江國香織さんの文章が添えられている。文章から絵をつけるのではなく、絵から文章をつけている。この本の魅力はそこだと思う。絵を見て自分ならどういう文章にするか。江國さんはどういう文章にしたのか。「たしかにそーだよね」もあれば「ええっ!? そうなの!?」と驚かされることもある。楽しい。おもしろい。一枚一枚の絵から生まれる物語が素敵でした。
2018/09/06
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