「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ (講談社文庫 し 90-1)
「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ (講談社文庫 し 90-1) / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
今月は自殺対策強化月間というのはCM、チラシで周知されている。 だが、人身事故もあるようだ。 駅のホームに鏡を設け、自殺防止(19頁)。 あと、しまむらは万引き防止でどうように、犯罪行為を防止している。 自分の醜い姿をみれば、思い留まる心理的な効果があるようだ。 2006年6月、自殺対策基本法ができた(39頁)。 自殺を穢れとして忌み嫌う日本人(67頁~)。 確かに、そうした慣習がある。 自己責任とは、ケガレを固定化すること(76頁)。 社会が自殺を、負け組の象徴として扱ってきた側面がある(77頁)。
2014/03/27
くろほ
「そろそろ我々は、1日に100人が自殺で死んでいくことの異常性に、唖然としたほうがいい」 毎年約3万人の人々が自殺する国日本。本書は自殺対策のNPO代表と、「生きる意味」の再生を提唱する文化人類学者の対談本。経済成長と生きる目的を混同していた日本人は、成長が終わると生きる意味も見失ってしまった。そして社会的セーフティーネットも不十分なままさらなる競争原理を取り入れ、僕たちは自らますます逃げ道を絶っている。「自殺」という問題はもっと語られなければならないと思う。それはもはやこの国を形作ってさえいるんだから。
2013/05/19
けんとまん1007
再読。1年半前に読んでいた。その時の感想以外に、いくつかこころに残ったことがある。相変わらず使われている「癒し」という言葉。本来の意図と違って、個の癒しという使われ方になっているということ。その癒しを得るために、お金を稼いで・・・・と。確かに、そうだ。それと、何もしないこと・ただ感じることを意味のないこととしてみる風潮。消費することにしか、価値を見出さない。ブータンのGNHとは、対極にあると再認識。ここからだろうな。
2013/09/23
空
島根県に行きたくなった。口数が少なくても信用できる人が長で居てくれる街はいいなあ
Machida Hiroshi
本書は、自殺対策に尽力した清水康之氏と、「癒し」という概念を日本に広めた上田紀行氏の二人が、日本を「生き心地の良い社会」へ導く道筋について対談した内容をまとめた本です。実に示唆に富む内容でした。僕も、もっと日本を「生き心地の良い社会」にする道筋の一端を担いたいです。それが、今の時代を生きる僕らが、これからやるべきことという気がしてなりません。
2014/04/11
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