秘闘 奥右筆秘帳 (講談社文庫 う 57-6 奥右筆秘帳)
秘闘 奥右筆秘帳 (講談社文庫 う 57-6 奥右筆秘帳) / 感想・レビュー
TakaUP48
越中守・松平定信が奥右筆・併右衛門に接近。家基急死の件を調べよとの命を下す。寛永寺では公澄法親王の周りで、覚蝉を主にお山衆が動くことに。併右衛門は、奥医師・今大路を訪ね、家基拝診の文書から謎が解けるような…。報告に定信宅に向かうも、脅かしか衛悟が襲撃される。大筋の流れを知った定信は、家斉の元へ。そこで家斉から不可解な徳川家の約束事を聞く。徳川の秘密を知り、さらに瑞紀の婿取りを婚約成立と断った併右衛門は、定信と敵対関係が鮮明になる。併右衛門らを消すべく刺客が送られ、傷ついた衛悟は必死に闘うのだが…。
2022/04/08
オーウェン
将軍を継承する中で、起きた家基の不審死。 それに目を付けた併右衛門を通じ、将軍の座を狙う治済と松平定信がそれぞれ刺客を。 この駆け引きが実に目まぐるしく回り、衛悟は併右衛門を必死で警護する。 家基の真相は驚くものであり、それによって定信と併右衛門は袂を分かつことになる。 明らかに危機的状況だが、逆に将軍家斉の庇護を受けることになる。 そして1巻から出ていて、今いち思惑が掴めなかった覚蝉。 果たして味方となるのか敵なのか。
2023/10/12
baba
家康の遺言により、家治の死の疑問は解けたのですが、定信、治済、伊賀者、幕府転覆を図る朝廷側と四面に襲われる奥右筆。民不在の権力者の自分本位に呆れます。
2020/10/27
金吾
○家康の遺言はパンチ効きすぎですが、疑問が晴れたので小説として面白いです。濁流に飲み込まれそうな木の葉になりながらもしぶとく流れをかわしている併右衛門は人格的に好きなタイプではなく、かつ、悲惨だなと思いながらもつい応援してしまいます。シリーズにのめり込んでる証かなと思いました。あと本筋ではないですが、松平下野家が下司なことをしそうな雰囲気プンプンしてますので、バッサリやられるのだろうなと思いました。
2020/06/10
ぶんぶん
【図書館】シリーズも、もう6弾! ますます混迷の様相を示してきた。 併右衛門も本腰を入れて戦う決意を、そんな中、衛悟が不覚を取って傷を負う。 家基の急死事件の裏側に周到に張り巡らされた陰謀とは、それに気が付いた奥祐筆に死の魔の手が・・・三つ巴の戦いは風雲急を告げる、どうなる衛悟、どうする併右衛門。 しかし、グイグイ引き寄せられる筆致だ、その辣腕は依然衰えず、上田秀人凄い作家だと思う。 最終巻まで一気読みだ!
2019/07/14
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