UFO大通り (講談社文庫 し 26-26)
UFO大通り (講談社文庫 し 26-26) / 感想・レビュー
aoringo
御手洗さんの中編が二つ。『傘を折る女』が抜群に良かった。聞き流してしまいそうなラジオ番組から殺人事件までを見事に繋げる力技がさすがでした。二転三転していく展開、自己愛に満ちた女達、部屋から一歩も出ないで事件を解決する安楽椅子探偵。面白かったー!やっぱり御手洗さんすごいな!表題作の『UFO大通り』は前座といった感じだったけど御手洗石岡コンビが拝めたのでこれもまたよしです。
2019/06/01
papako
御手洗シリーズ。いや、これはすでにバカミスが入ってきてる。2006年の作品ですが、島田さんの会話文が崩れかけてる!まぁ、でも御手洗らしさは味わえた。二篇あるがどちらも不審死が意外な事実をあぶりだす。『傘を折る女』傘でなぐった通り魔の正体、知りたかった。ハムスターのアナフィラキシーってあるんですね。なかなか怖いペットだったんだ。やはり、昔の御手洗に会いにいこう!
2016/08/01
nuit@積読消化中
御手洗シリーズを20年ぶりぐらいで読みました!相変わらずな御手洗&石岡君の微笑ましい掛け合いぶりに思わず一気読みしちゃいました。しかし、まさか20年前は玉木宏×堂本光一で実写化されるとは思いもよらなかった。まだドラマは未見ですが、この本の表題作ではなく、もう一つの中篇「傘を折る女」が原作とのことで大変興味深い。今夏には御手洗シリーズの新作が映画化されるけど、個人的には初期の御手洗作品の映画化を希望します!あ、この本の感想のはずなのについ脱線してしまいました。
2016/03/31
Tetchy
御手洗潔物の短編には奇想がふんだんに盛り込まれているが、本書もとんでもない設定だ。そんな魅力的な謎をいかに論理的に解明するか。これが本格ミステリそして巨匠島田荘司作品を読む最たる悦楽だが、しかし昨今の作品では逆に御手洗の登場と共に色褪せてしまうように感じてしまう。この作者しか書けないスケールの大きな謎が魅力でもあったのだが、本書などを読むと幻想的な謎を創出しなければいけないあまりに無理が生じてきているように思えてならない。特に2作に共通するある現象を使いたいがための強引さが目立ってしまった。
2010/11/17
Yuki
久々に手に取った御手洗もの。奇妙な格好で死んでいた男と近所のUFO目撃騒ぎが繋がる表題作と「ミタライ」として数年前にドラマ化された「傘を折る女」の中編2作。後者の方はドラマの筋を覚えていたが、二時間ドラマとして再構成されていた脚本と違い、原作の方はなかなか胸糞悪さが勝っていた。こういう女いるよなぁ。偶然なのか何なのか、2作とも肝の部分に共通する要素があって興味深かった。割と近年の作品にしては90年代前半の横浜の馬車道に住む御手洗石岡コンビがなんとも懐かしいと思ったら、巻頭が「故鮎川哲也先生に捧ぐ」だった。
2018/08/19
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